とりら? ・・・その②

 さて、この「とりら」という名前、いったい何なのか。(前にも似たような書き出しの文を書きましたが)
 さっとした紹介は、冊子「とりら」創刊号に紹介してます。詳しくは、冊子「とりら」第2号に事務局MAさんが書く・・・かもしれません。とりあえず大まかに言うと、東北地方の神楽の女舞系の演目のいくつかで「トリラ♪」という唄がかかるので、そこからとったのです。意味は・・・何なんでしょうね。
 まあ、「3文字ぐらいの耳ざわりのイイ音を題名にしようかな」というわけで、これにしたんです。「○くり」とか「○くら」みたいな感じで。
 編集会議では、もう一つ案がありました。それは「もだり」。東北地方の神楽の権現舞で、幕を持つ後ろの人が幕を広げ、頭持ちは権現様を低く下げて舞うシーンがよく見られます。「太神楽っぽい動き」とでも言いましょうか。その動きのパーツを「もだり」or「もうだり」と言ったり、その動きをしながらの囃子言葉の中に「もだり」というものが入っていたり。
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 写真は今年2007年のお正月に八戸市三日町商店街で披露された法霊神楽。集団で「もうだり」やってます。法霊神楽では「もうだりもうだり酒もって参れ」という掛け声が入ります。「もうたもうたししもってもうた」と言っている団体もあるので、語源は「参った(参上した)」というところにあるのかなあと想像もされます。ただ、山伏神楽最古の神楽本の一つと言われる夏屋本の「獅子之法界」も最後が「モタリモタリ」となっていることから、これだけ古くから「モタリ」という音になっていたとなると、ちょっと語源の推測もしにくい感じがします。また、多くの団体で動きのパーツの名称としてよりは、囃子言葉として「もだり」「もうた」を見聞きすることのほうが多いので、囃子言葉の方が先行していたんじゃないかなあという気がします。
 ま、「もだり」は雰囲気が文字通りモタっとしているので、却下になりました。東北の幅広いジャンルの芸能に通じる囃子言葉としては「せんや」がいいかなあという案も腹の中にはありました。剣舞でも神楽でも使いますし。でも、それじゃあ胆沢の煎餅屋みたいなので、提案しないでおきました。

 by げんぞう
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# by torira | 2007-09-26 21:15 | 冊子「とりら」 | Comments(1)

>カワグチ? さま

業務連絡です。
矢巾のカワグチ?さま、お電話ありがとうございました。
留守にして失礼いたしました。
ご連絡したいのですが、留守電に電話番号その他連絡先を頂戴しておりません。
お手数ながら、今一度お電話をお願いいたします。

事務局MA
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# by torira | 2007-09-24 21:24 | Comments(0)

二人立ちの獅子舞と一人立ちの獅子舞をあえて並行して論じない

 “鹿踊の季節”で紹介した「季刊 東北学 [第2期・第12号(2007年夏)] 特集<獅子舞とシシ踊り>」。ここに掲載されていた小島美子氏の論文の冒頭で、山路興造氏の論文が批判的に紹介されていました。
 そこで批判されていた山路興造氏の論文「獅子舞の原型とその変容」が載った「民俗芸能研究 第41号 2006.9 民俗芸能学会」を、とりら発行元「ふるさと岩手のくらしと芸能研究会」会長さんから貸していただきました。
 外来系の獅子を起源とするであろう二人立ちの獅子舞にあえてしぼって、起源と展開について紹介しています。二人立ちの獅子舞と一人立ちの獅子舞をあえて並行して論じないという山路輿造氏の考え方、たしかにすっきりするんです。「民俗芸能研究 第3号 1986.5 民俗芸能学会」に掲載された山路輿造氏の論文「三匹獅子舞の成立」とあわせて(いや、“別々に”というべきか)多くの方に読んでいただきたい内容だと感じました。
 でも、「東北学」ほど多くの方の目にふれることはない文献かも・・・。仮にも“民俗芸能が盛ん”を自負している岩手県、主要な図書館には「民俗芸能研究」入れてほしいものです。
f0147037_19531620.jpg オムツ換えの合間に、そういった資料や本に目を通す休日でした。

 by げんぞう
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# by torira | 2007-09-24 19:54 | 資料紹介 | Comments(2)

「とりら」 この頃

今日は、「もっと近寄れる民俗芸能講座」のチラシを持って「ダニーハ」に行きました。
この喫茶店の「とりら」は、ここんとこ売れてません。買う人はもう買っちゃったのです。わかってます。他でもだいたいそんな売れ行き。
しかし「ダニーハ」のスタッフは決してじゃまにせず、「もっと近寄れる‥」のチラシもさっそく貼ってくださいました。感謝です。

コーヒーを飲みながら、店にあった長井勝一お悔やみ特集の「月刊漫画ガロ」を読んでいました。
この初代社長にして名物編集長と謳われた長井勝一さんに、実は一度だけお会いしたことが、それも漫画を持ち込んで見てもらった、という過去があります。20年もたった今、そのときの作品を思い返すと、我ながらがっかりするような物でした。そして漫画家の道はあきらめました‥。ま、そんな事はいいのだ。

「ガロ」の、みずきしげるによる追悼文が良かった。
「こんなに売れない雑誌をこんなに長く出し続けた例は世界にもないだろう」ということが書いてあったのです。元気が出ました。「とりら」もなんとか続けていきたいものです。

「“ちいさな野菜畑”に置いてあるの、見たわよ」と言ってくれた某協会のN子さん、明日の県民会館での催しで「とりら」売る余裕ありましたらよろしくです。早めに終わったらそちらへ廻ります。
「とりら」のためにわざわざポップを描いてくださった「ちいさな野菜畑」さんにも感謝です。
お礼に会長のかっこいい画像をお目にかけます。

by.事務局MAf0147037_20462627.jpg
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# by torira | 2007-09-23 20:52 | 冊子「とりら」 | Comments(2)

「もっと近寄れる民俗芸能講座 」やります

◆もっと近寄れる民俗芸能講座 (おでって市民企画参加)

ー岩手の民俗芸能にたずさわる方を講師に迎え、もっとググっと近寄ってみる講座です。ー
2007年11月17日(土) 13:30〜16:00(13:00開場) 入場無料
盛岡市中の橋 プラザおでって3階 大会議室

○パート1「カタチから入る神楽の世界」
   講師:吉田隆一さん
  (早池峰大償流土沢神楽保存会会員、民俗芸能学会会員、
  ふるさと岩手の芸能とくらし研究会会長)
花巻市東和町で早池峰流神楽を舞うかたわら冊子「とりら」を発行。今回は太鼓や笛の奏法、面や衣装の付け方などを実際に手にとって解説するとともに、参加者にも触れて頂きます。

○パート2「七頭舞の里に生きて」
   講師:山本恒喜さん
  (中野七頭舞保存会顧問)
人気の高い中野七頭舞(岩泉町)を長年多くの子どもや各地の人々に指導して来た中で考え、実践してきたことを語ります。

※舞や踊りの実演はありません。

主催・ふるさと岩手の芸能とくらし研究会 / 共催・(財)盛岡観光コンベンション協会 
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# by torira | 2007-09-22 09:58 | 催しもの | Comments(0)

ワイドに。

 本日の大ヶ生山伏神楽の練習の後の飲み食い風景。
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 練習場所の公民館、一年ぐらい前にテレビがワイドテレビに変わりました。
 で、5日前の公演の様子をとったビデオをそのテレビで見ているんです。飲み食いしながら。
 ワイドテレビで観ると、幅が広くなる。人間で言えば、太くなる。足を開く幅が広くなる。・・・これがなんか、すごくいい感じに見えるんです。
 ということは・・・めざせメタボ。

 by げんぞう
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# by torira | 2007-09-22 00:51 | 意匠 | Comments(0)

向こうの世界との何か

 水害調査の折に、奥州市水沢区黒石で見たもの。ヨコに張られたヒモ状のものに何か下がっています。
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 電線に草っ葉が下がっているのです。ここまで水位が上がったということで、事態は深刻です。
 しかし、“ふるさと岩手の芸能とくらし”になんとなく関心をもって日々暮らしていると、このように「ふつうはあるはずのない造形物」を農村部で目にした際に妙に視線を引き付けられてしまいます。自分みたいなのでもそうなのだから、本職の方はたいへんだろうなあと思います。

 by げんぞう
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# by torira | 2007-09-20 19:40 | 意匠 | Comments(0)

いわてのタウン誌展@アイーナ

県立図書館の企画展『《街もりおか》創刊40周年記念「いわてのタウン誌」』を見て来ました。
「とりら」も並べられているからです。

県内各地のタウン誌(ミニコミ誌)が並ぶ他に、各誌の自己紹介と、「タウン誌とは?」という図書館から出されたお題への答えが展示されています。これがけっこう面白い。
 生硬な文章の「とりら」(ま、私が書いたんですけど)に比べ、盛岡市の「てくり」のコメントは誌面と同じく、柔らかくてくっきり。言いたい事がかろやかに伝わってきます。
 気に入ったのは宮古市の「みやこ わがまち」のコメント。「知ってる人が出て、知らない事が載っている」。うーん、うまい。
 遠野市の「パハヤチニカ」も「‥先人から受け継いで来た暮らしの文化を紹介しながら、そのことが未来を生き抜く力となることを願い発行しています。」とストライクゾーンど真ん中なコメントです。どのタウン誌も、地方で暮らすことのプラス面を積極的に見いだそうと指向していて、思いがけず心温まってしまいました。
  こんな企画をしてくれた県立図書館に感謝です。ついでに「駅のさわやで『とりら』買えます」とか、添えさせてくれたらもっと良かったなー。
 
「いわてのタウン誌」展
日 時〜9月24日(月)9時から20時まで(最終日は17時まで)
会 場アイーナ4階  岩手県立図書館企画展示コーナー
内 容 岩手県内におけるタウン誌の先駆けである《街もりおか》が、今年で創刊40周年を迎えることを記念して、《街もりおか》のこれまでの歴史を振り返る展示とともに、現在、県内で発行されているタウン誌を紹介します。

by.事務局MA
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# by torira | 2007-09-19 19:16 | 催しもの | Comments(0)

洪水で巻物しんぱい

f0147037_19113765.jpg 17日に北東北各地を襲った豪雨は、深刻な被害をもたらしています。私も今日から連日、早朝に各地域の実態調査に入っていますが、収穫間近の田んぼやホニョに掛けた稲が冠水してしまったり。出来秋に向けての苦労が水の泡だというばかりではありません。ゴミや土砂が農地に堆積しているためコンバインの使用に障害が出ることが予想されています。来年の作付けにも影響が出そうなことから、多くの農家が展望を失っています。

 さて、民俗芸能にとっても洪水被害は縁が深いものがあります。巻物・古文書類が無くなる原因の大半は洪水と火事だといっても過言ではないのではないでしょうか。今回も流された巻物が無ければよいのですが。

 by げんぞう
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# by torira | 2007-09-19 19:12 | 芸能 | Comments(0)

まずは白石神楽についての拙文をぜひ・・・

 9月8日におこなわれた盛岡市黒石野の山祇神社のおまつり。そこで奉納された庄ヶ畑さんさ踊りのことは10日に書いた文章で紹介しましたが、神楽殿には黒石野神楽の幕が張られていました。
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 黒石野神楽は、いま現在は行われていない神楽です。その神楽についての紹介記事をこの秋発行予定の冊子「とりら」第2号に掲載しようかと思ったんですが、もうちょっと調査と資料の検討をしたいので、それは先送りに。
 冊子「とりら」創刊号には、黒石野神楽と縁の深い白石神楽のことが載っています(とはいっても、黒石野神楽の舞手の親族が白石神楽の舞手に嫁いだという話であって、神楽としてお互いに直接の関係があるというわけではないんですが)。黒石野神楽はとてもややこしいので、出自がいくぶんはっきりしている白石神楽についての拙文をごらんいただくと、比較対象にしていただきやすいかと思いますので、おすすめです。どうぞお買い求めくださいませ。

 by げんぞう
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# by torira | 2007-09-18 23:38 | 冊子「とりら」 | Comments(0)