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1938年撮影

とりら3号の最後の方で、「田植踊りを取りあげるので、昔のコメ作りの写真、募集します!」と書いたのは私です。…が、どこからもご連絡ありませんでした。やっぱりなぁというところです。

ところが !! 北上市にお住まいの、森口多里氏の高弟の方が、なんと昭和13年撮影の写真を送ってくださいました。お気持ちと資料性の両方に感激です。
「カドに漬けられたタネモミです。新しいケラ(ミノ)と一緒にカドの水に漬けられていました。(水に沈められた俵)現・北上市立花にて 」
と説明がありました。
写真の左下にあるのがそのタネモミの入った俵です。こうやって発芽させるんですね。
でもなぜ同時に新品のケラをカド(って何?)に漬けるのか???

上記について何かご存知の方、ぜひお教えください。
それにしても、鳥が羽を広げたカタチで水に浸っっているケラ。藁が描く繊細な線。美しいですね。

 by.事務局MA
1938年撮影_f0147037_21354375.jpg

by torira | 2008-12-09 21:56 | 昔のくらし | Comments(2)

Commented by カド研究家Kawauso at 2008-12-10 19:14 x
当方の知っている[カド]と同じかどうか、確証まではありませんが。
[カド]は、住まいのごく近場にしつらえた水場です。
沢水を庭に引き込んだり、大きな川から分流した跨げるほどの流れに、石などで昇降の階段を作り、ある程度水がたまるように備えました。農具や野菜の泥落とし、漬け物の下拵え、山菜のアク抜き・・・。MAさんなら、いつもいくつもお見かけになっているでしょ? それくらい現役のカドがありますよね。
そうして個人の家で使うカドもあれば、集落を流れる川に備えた共同カドもあります。
漢字では[川戸]と当てられたようで、岩手や東北だけでなく、わりかし全国的な呼び名みたいです。往古の隅田川にも、数えきれないほどのカドが設けられ、水仕事にいそしむ人たちの、まあ井戸端みたいなものだったようですよ。

これまで見た最も美しいカドは、胆沢町の農家のものです。美しい屋敷林の外に湧いた水を、築200年の母屋の前に引き込んだ、もちろん現役のカドでした。

ケラを浸ける意味は、わかりません。ぜひ知りたい。

Commented by 事務局MA at 2008-12-12 18:17 x
カド研究家Kawausoさま、どうしても「カド?ああニシンの事か」と思いがちのところ、水場としてのカドのご紹介ありがとうございます。
確かにうちの近所にも小さなカドがあります!

昨日は神楽の師匠さんにカドの質問。
「カドコのことが?あー、わき水を溜めたどこで大根洗ったりしたったな。
ケラ?おらケラも編んだったよ。子どものどきな。カドさ漬ける?はぁ、んだったかもしれね。んだ、すぐと使うんではねえっけ。藁がポサポサってうまぐねえからな」とのことです。
ケラの藁の方向をそろえるために水に漬ける、という説です。
写真を送ってくださった方にお礼かたがた質問を書いてみたので、もしもお返事が頂けたらまた改めてご披露しますね。

 by.事務局MA

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