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バレンタインデーと鹿踊り

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盛岡の地ビールメーカー、ベアレン醸造所のタンク爆発人身事故はショックな出来事でした。大手資本の力を借りずにがんばってきたベアレン。志を共有する青年たちが盛岡から送り出すレベルの高いビールを私も心情として応援していました。今回久しぶりに2本買ったうちの「チョコレートスタウト」は、本来なら今日のバレンタインデーに向けてガンガン出荷されていたことでしょう。一方の冬のビールという「ウルズス」は初めて飲みましたが、こっ、これは美味い!これぞ私の理想のビール♪これがうちから徒歩15分の場所で作られていたとは。
受けたダメージは大きいけど、ベアレンのビールはきっと復活するでしょう。

ビールの脇の写真は、去年のお盆に撮った川井村の夏屋鹿踊です。下閉伊のお盆の芸能はどこもすばらしい。しかしいわゆる限界集落が多いのも下閉伊なのです。夏屋鹿踊の笛方は川井村村長さん。「後継者がいなくて大変です」とおっしゃいました。今の川井村では、いったん途絶えれば復活は限りなく難しくなるでしょう。芸能を受け継ぐにはまずそこに住む人が必要です。しかし生活したくても仕事がない。
未来を考えると暗くなるのですが、それでもこの巨木と一行の美しい光景には見とれてしまいます。これは岩手の宝物です。
川井村に、ベアレンのような規模は小さくても元気な企業が生まれる可能性はないのでしょうか?

 by.事務局MA

by torira | 2008-02-14 01:14 | 芸能 | Comments(3)

Commented by のりさく at 2008-02-17 20:43 x
ベアレンの事故は私も大変ショックを受けました。おいしさも大切ですが、゛安全第一゛を痛切に感じましたわ。

一枚の写真からでもその素晴らしさが伝わってくるようです。
その存在・価値が広く理解され伝承されていくことを願ってやみません。
Commented by 事務局MA at 2008-02-18 01:02 x
ベアレンビールは「我らのビール」として多くの人が応援してきました。
事故に関してはきちんと責任を取らなければならないし、その作業はすすめられています。
しかし規模の小さい企業だけに、再開するための経済的負担は相当大きなものがあるでしょう。
ベアレンは存在自体が皆の夢なのです。独立した企業としておいしいビールを心を込めて作り、それがちゃんと売れて立派にご飯が食べていける。それが東北の小さな町で実現できている。こういう例は稀でしょう。だからここで潰れてほしくない。言いたいのはそういうことです。

いま、個人商店がどんどん減っていますが、全国規模の店は何年かたって旨味がなくなると次の適地を求めて去って行きます。後にコンクリートの廃墟を残して。
こんな町を誰が大切に思えるでしょうか?
芸能が続くためには、自分たちの町を村を愛してくらし続ける人と、そのための仕事が必要なのです。漁業がダメになれば海の神楽も衰退します。そういうことです。

Commented by columnbank at 2008-02-19 17:29
<いま、個人商店がどんどん減っていますが、(以下略)
まったくその通りでして、まちづくりではなく「まち壊し」。
「地元商店街とは良い共存関係が作れれば」とか言うのは地元のケーキ店やクリーニング店をインショップとして取り込むことだけを上げつらって強調した言であって、他はつぶれろ、という衣の裾からヨロイ。
そこを休日に大挙訪れる人は、サンマよりもイワシよりも冷凍マグロや、エビや海外の加工品を手に取る。遠くのより安い野菜を選ぶ。

岩手に住んでいるのだったら、少なくとも他の何より先に、岩手の港や山や農地から届くものに手を伸ばしたいと思います。オレ半分以上宮城だけど。by Kawauso

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