福島の芸能のことをちょっと思ってみました

お彼岸ですね。

彼岸といえば福島の彼岸獅子。

震災から7年。これまで、福島県の被災芸能団体については殆ど考えたことがありませんでした。正直、岩手の芸能のことでいっぱいいっぱいだったからです。


先月、知り合いの方が「福島の芸能のことが載ってるよ」と1冊の本を下さいました。

菊池和子 写真・文「この大地フクシマ 奪われし人々」 遊行社 2018年1月発行。

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著者による聞き書きをまとめた本です。タイトルの厳しさにひるんでなかなか開くことが出来ませんでしたが、読んでみて良かったと思いました。


福島の芸能についての話し手は、長く福島県の民俗芸能に関わって来られた懸田弘訓(かけた ひろのり)さん。「民俗芸能を継承するふくしまの会副理事長」として語っていらっしゃいますが、民俗芸能学会ふくしま調査団長でもあります。

うちにあった懸田さんの「ふくしまの祭りと民俗芸能」歴史春秋出版(2001/02発売)と並べて写真を撮りました。表紙になっているのは請戸の田植踊りかなあ。背景の海がせつないです。


以前このブログで相馬市小高区の村上の田植踊りを取り上げたことがあります。

「この大地フクシマ 奪われし人々」によれば、村上の田植踊りは再興されましたが保存会員のうち三分の一の方が震災で亡くなっていること、村上地区は原発から20km範囲内にあることが書かれています。

画像は2009年撮影の村上の田植踊りです。この時点で既に「少子化、高齢化で継承が難しくなりつつある」と言われていました。

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印象的だった数字。

「民俗芸能を継承するふくしまの会」の資料では、今回の津波で被災した福島県の民俗芸能団体が60団体、放射能汚染による被災団体が200〜250団体となっています。

放射能汚染という要因で被災した団体が、津波による被災団体の3倍から4倍あることを考えると、それだけでも原発がなかったら良かったのにと思わざるを得ません。


懸田さんは「被災後6年で約70団体の復興にとどまっている。」「復活することよりも、これを今後いかにして長く継続していくかが、もっとも難しい」と語っておられます。


2016年に盛岡市で開催された第58回北海道・東北ブロック民俗芸能大会には、福島県南相馬市から下町子供手踊り保存会の皆さんがいらしていました。

今回ネットで検索してみたところ、2017年発行の南相馬市の情報誌の画面で、この子ども手踊りを指導されているご夫婦のインタビューを見つけました。

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文中に「着物や道具が古くなってきているので、新しくしたいと思っていますが、着物の生地(反物)がなく。特殊な着物なので仕立てる人がいないので苦労しています。」という話が載っていて気になりました。その後、なんらかの手立てが出来たでしょうか?

毎年4月20日には地元の春祭りでこの子ども手踊りが奉納されるようです。楽しい祭となりますようにお祈りします。


ついでながら「日本と再生」というドキュメンタリーの上映会のお知らせを付け加えておきます。

資源に乏しい日本は原発に頼らざるを得ないという論がありますが、世界のエネルギー産業は今や自然エネルギーにシフトしている、日本には自然エネルギーの資源が豊富にある、原発はいらないという映画です。

興味のある方は足を運んでみてください。


・「日本と再生」上映会 3月24日(土)11時〜、13時半〜、16時〜

 盛岡市 アイーナ会議室803 鑑賞料500円 上映時間100分

 問合わせ=岩手生協連 tel.019-684-2225


 by.事務局MA


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by torira | 2018-03-20 23:41 | 東日本大震災 | Comments(0)

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