人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ゆっくりですが続けます

芸術・文化による災害復興支援ファンド GBFund 第1回 募集の締め切りが5月19日に迫っています。
東日本大震災を含む、災害被災地の有形無形の文化資源を再生していく活動に対する助成が受けられます。
つまり、衣装や道具の整備費用がまかなえます(上限50万円)。私たちも被災地の芸能を応援する上で度々お世話になった助成制度の発展形です。
被災者・被災地を応援する目的で行われる芸術・文化活動も対象となります。
詳しくはこちらをどうぞ。
この情報は、全日本郷土芸能協会から送られてきたチラシで知りました。

5月3日、小本で中島七つ舞の代表の方にお会いしてきました。
やっと家を直して、仮設住宅から移ったばかりだそうです。家の前の小屋はまだ傾いたまま。
ゆっくりですが続けます_f0147037_15565927.jpg

旧中島分校に保管していた七つ舞の衣装と道具の大半が泥水に浸かってしまいました。
中野七頭舞ファンの方々が台風10号被害のボランティアにいらしたときに、中島の衣装などを見つけて広げて干してくださったのだそうです。
「すぐ洗っておけば後でクリーニングで助かったかもしれないんだけどね、それどころじゃなかったもんで」と代表の千葉さんが残念そうにおっしゃいます。
「家は1m60cmくらい水につかった。津波と違って波が来るわけじゃないから、車も流されたりはしなかった、だけど。
2階で寝ていて、水がだんだん上がってくるのを『どこまで来るのか』と見ているしかない」。

衣装の整備については、全日本郷土芸能の小岩さんと、震災以後被災地の芸能の衣装を支援してらっしゃる一関の京屋さんがお世話してくださって、つい先日新しい一式を受け取ったところだそうです。衣装代の一部にして頂こうと、「とりら 岩手三陸沿岸の民俗芸能応援募金」から1万円をお贈りしました。
「仮設じゃ衣装を置いておくところもないからね、家が直って良かった」という言葉に、いま新しくなった千葉家の床を一緒に眺めました。
ゆっくりですが続けます_f0147037_15593047.jpg
中島七つ舞2010年8月

「こう言ってはなんだが、中島の七つ舞もかつてはかなり活躍していたんだよ。北上みちのく芸能まつりにも出たしね。
中島の祭(5月5日)ではほんとは4カ所の神社を回るんだ。でもたくさんいた子どもがどんどん減っちゃってここしばらく活動が低調になってた。
でも支援を受けたからねえ、今年の岩泉の郷土芸能祭は出なくちゃならないなあ。出来れば誰もが来やすい場所でやったほうがいいよね、って恒喜さん(中野七頭舞顧問)とも話してるんだけど」。
岩泉町郷土芸能祭は、今年は8月20日(日)あたりでしょうか?

盛岡の有志で「ツルカメ七頭舞」というグループを作って、年に1,2度盛岡市内で踊っています。
もっか、メンバーの手で中島七つ舞のかぶりものと弓矢を作って贈ろうとしています。
材料費はとりらの募金を使わせて頂きます。

烏帽子を縫い合わせているところ。中野七頭舞のかぶり物より複雑なものがあり、制作は試行錯誤の連続です。
ゆっくりですが続けます_f0147037_160262.jpg

ゆっくりですが続けます_f0147037_161288.jpg

2010年に「とりら」主催で行った「鳥兜つくり講習会」のテキストを参考にしながら、仕事の合間にえっちらおっちら作っています。

ゆっくりですが続けます_f0147037_161261.jpg
そのときの1コマ。講師先生には今でも感謝しております〜。

 by.事務局MA

by torira | 2017-05-15 16:17 | お役立ち情報 | Comments(0)

<< 今、がんばっていること 岩泉へ行きました >>