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2015年の大槌まつり

また11日がめぐってきました。
沿岸被災地では今日、お祭りを迎える地域がいくつかありましたね。

9月の大槌まつりのレポートをしてみます。
大槌町でもかさ上げ工事が進んで来て、かつては小鎚神社から町が見下ろせたのが、目線が平らになってきました。
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御神輿は勤労青少年体育センター前でお休みしているところでした。
安渡大神楽の方とお話していると、「安渡は子どもが減って困った。祭は子どもが主役だから。」という言葉が出て来て軽いカルチャーショックを受けました。
「祭は子どもが主役」。
これは内陸部にはない感覚です。
確かに沿岸のお祭りでは子どもの参加率が高い。特に大槌町では見かける子どもの殆どが祭の一員です。そして家族全員で仲良く歩いてる光景をよく見かけます。これで良い子が育つんだなあ。
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城山虎舞の方ともお話しました。
目下の悩みはやはり練習場所。町の体育館しかないので各団体とも十分な時間が取れないのです。
「今つくりたいのは大槌の郷土芸能館。皆が集まれて練習も出来るところ。皆で資金を出し合って、と思うんだけど、団体によっては人数が減ってちょっと苦しいというところも。でも何か考えます。大槌はまだまだやりますよ」という言葉に希望を感じました。
御旅所から還御再開。松ノ下大神楽です。
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今年の大槌まつりのポスターと三陸国際芸術祭のポスターに登場した金沢神楽。メンバーが増えて充実してきました。
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踊りを披露する城内大神楽。
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そして小鎚川に御神輿が入る場で祭はクライマックスに達します。たくさんの人がもりもりと岸辺に集まって来ました。
新巻鮭発祥の地と言われる大槌。鮭が上る川と御神輿が交わることで、この土地の豊かさと幸いが祈られるのだと感じます。
芸能のお囃子がわんわんと行き交い、皆が興奮している中を神輿がザバザバと水に入っていきます。
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川の中でスクラムを組んで歌い続ける虎舞。
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大がかりな音響システムとかスクリーンとか花火がなくても、皆が沸き立ち幸福になれる仕組み。
祭の創造力をあらためて見直し、心を揺さぶられました。

神輿が還った夜の小鎚神社で奉納する臼澤鹿子踊。
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代表を務める方に書いて頂いた「未来へ!臼澤鹿子踊 〝神の森 どろの木〟へかける夢」が掲載されている「とりら」8号が好評発売中です。
大槌町とその周辺の方は信栄書店(tel.080 -1668- 4649)へどうぞ。
郵送ご希望の方は、とりら事務局toriratorira@yahoo.co.jp へメールください。

暗くなっても門付けが続きます。城山虎舞が車屋さんに舞い込みました。
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「最近は町外からの依頼はだいぶ落ち着きました。もう5年目だから当然ですけどね」とおっしゃっていましたが、来週10月18日(日)は「全国太鼓フェスティバル」に城山虎舞、ご出演です。陸前高田市立第一中学校体育館 10:00~15:00ですよ。

 by.事務局MA

by torira | 2015-10-11 21:48 | 東日本大震災 | Comments(0)

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