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麦生と書いて「むぎょう」と読む

もっか「あまちゃん」の再放映で話題の久慈市。その久慈市にあった「もぐらんぴあ」(再建中)から北へ入った麦生(むぎょう)へ行ってきました。
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震災時は避難所にもなった旧麦生中学校が、目的地の「あ〜とびる麦生」です。
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「あ〜とびる麦生」は作品展示とワークショップ、イベントなどを行ってきて6年がたちました。
理事長である熊谷行子さんの幅広い人脈で集まった質の高い作品が見られる&絵を描いたりも出来る美術館です。
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芸能ファンには、体育館に常設展示されている、大槌町出身で画家・彫刻家だった岩間正男さんの作品が興味深いに違いありません。
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鬼剣舞と鹿踊りをテーマにしたシリーズ作品「DA-DASKO-DA」は、震災がきっかけとなってこのあーとびる麦生に展示されることになったそうです。

久慈に生まれ育った熊谷行子さんは、絵を教えるかたわら荒縄を使った作品を県内外で発表し続けています。県内でも長いキャリアを持つ現代美術家です。
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とっても元気で侠気あふれる熊谷さん。あーとびる麦生は熊谷さん=通称ドリちゃんの「地域に根ざしたアート村を」というコンセプトの施設です。
津波で作品の倉庫が壊れ、自宅はしばらく住めなかったドリちゃん。
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7月8月の企画は、妻神則夫展「球体と平面の隣接性」という丸い提灯を使ったインスタレーション(空間アート)の展示と、
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「なんだりかんだり展」という沢山の方によるクラフト作品の展示、
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そしても一室に絵を並べています。
「あ〜とびる麦生」のホームページの「日記」でも紹介してくださっていますのでどうぞ。

スタッフは基本、無償ボランティアで構成され、たくさんの方がいらしてそれぞれお世話になりました。とても気持ちのいい皆さんです。8月末までよろしくお願いいたします。
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まわりには宿泊施設がありませんが、「あ〜とびる麦生」敷地内のゲストハウスがとても手頃な料金で利用できます。
で、泊まってみました。
元・教員住宅だった家には8畳間と6畳間にキッチン・お風呂がついていて、ガス水道電子レンジや炊飯器、洗濯機と冷蔵庫も完備です。
テレビはありませんが、久しぶりにヨタカの声を聴きながらのびのび寝ました。

翌朝は麦生の漁港へ散歩にでかけました。
麦生の集落は高台にあり、集落の被害はありませんでした。
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しかし海岸までは降りていく途中に「ここまで津波が来た」という看板がありました。

小さな漁港ですが、リアス式海岸の魅力がぎゅっと詰まった迫力ある景色が楽しめます。入り江では主に海藻とウニが採れるようで、ウニ!と期待していましたが、時化の影響で口開けとなりませんでした。
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船の倉庫と作業場だった建物は1階を残して津波に消えてしまい、もっか高台に再建中だそうです。
海藻の方は「あ〜とびる麦生」の産直コーナーで買えます。
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フノリもマツモもとても安い。そしてとても美味しい!

ここまで読んできて「なんだ、芸能ネタが薄いな」とお思いの方、話はこれからですってば。
麦生のゲストハウスに泊まった朝、なんと5時半に村内放送で起こされました。
「ピンポーン♪ お早うございまーす。
明日7月5日、麦生で鵜鳥神楽があります。
たくさんのご参加をお願いします」

えええっ?鵜鳥神楽って言った!?

久慈の某水産加工会社の会長さんは普代村ご出身のようです。
麦生の従業員さんが何名かいることから、お礼をこめて神楽で楽しんでもらおうという公演でした。当日はかなり盛り上がったもようです。
神楽を贈る、ってなんて素敵なアイデアだろう。
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(当日の画像ではありません)

「ここでも神楽やりてー。皆に喜んでもらいたい。お金がいるな、う〜ん」。ドリちゃん腕組みして考えています。
神楽のギャラは高くはない。でも「あ〜とびる麦生」の運営は会費や寄付などで何とかまかなっている状態。企画には余分の金策が必要です。
どうなるのか、気になりますね。
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「あ〜とびる麦生」、来る7月19日(日)には講堂でレコード(レコードです)・コンサートが行われます。近くにお住まいの方の提供でアナログ盤によるジャズが楽しめます。
久慈の海を眺めがてら麦生まで出かけてみませんか?

 by.事務局MA

by torira | 2015-07-14 15:05 | 図工クラブ | Comments(0)

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