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子どもが主役

扇の動きが早い。
原体剣舞(奥州市江刺区)を初めて見たときの印象は、その一言です。
その後も、
「鬼剣舞とはフォーメーションの作りかたがずいぶんちがってて新鮮」
「太鼓が輪の中心にいたり、ササラがあったり、ビジュアル的にも念仏っぽい」
「演者が子どもであるだけに、頭に載せた羽根のデカさが際立ってかっこいい」
などなど、見るたびにいろんな感想をもちます。
そしていつも、強い思いが込められすぎてないところに魅力を感じます。

同じ芸能を宮澤賢治はどう見たか。
詩「原体剣舞連」は、お囃子の音を
「dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah」
と、異国の言葉のように表現したり、
「気圏の戦士わが朋たちよ」
など、宇宙的なイメージをふくらませています。

そんなに重たい剣舞かなあ。
この詩の世界に共感できないのは自分の不見識からか。
思い返しては陰鬱な気分になることが幾たびもありました。

しかし最近、芸能から読みとるメッセージというのは人によってずいぶん違うのだということを知るようになりました。
往年の郷土史家はもとより、若手の研究者もけっこう色んな見方をしている。
むしろその違いが面白い。
そう考えると、「原体剣舞連」も気負わずに読めるようになりました。

子どもが主役_f0147037_2044168.jpg

で、原体ファームの米粉クロワッサン、お父ちゃんのぶん残ってないのな。

 by げんぞう

by torira | 2012-12-22 20:47 | たべもの | Comments(0)

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