見て覚える
2011年 11月 13日
駅前の広告塔に「七頭舞の里 小本」とあるとおり、 岩泉町小本地区には、中野七頭舞、中島七ツ舞、中里七ツ舞という3つの七頭舞・七ツ舞があります。今まで「おもと鮭祭り」で行っていた形式を 復興祈願のイベントとして行ったものです。鮭汁の お振る舞や市がありました。鮭の串焼き百円。
とても良く晴れて人もたくさん集まったそうです。
名工とか芸能名人の話で「手取り足取りなんて教えてもらわなかった。見て覚えるんだ。見て盗めって言われたもんだ」と語っておられる方がよくいますよね。
個人的な話ですが、自分が最初に覚えたのは七頭舞。数えるほどしか見たことがなかったし、もともと器用じゃないので習得には非常に非常に苦労しました。
しかし30代の私たちの先生は、「特に習った覚えはない。なんとなく覚えてしまった」と言うではありませんか!それは小さいときから良く見て覚えたということ。
今になってそんな「見て覚える」というのはとても大切なことだと、確かにその通りだなと思うようになってきました。理屈で覚えるより見て覚える方が良い型になります。
それがわかったからと言って急に踊りの覚えがよくなるとか型がよくなるということじゃないですけどね残念ながら。というか、そういう「見て覚える」能力は低下しつつあるかも。
明治の人が、見ただけで蒸気機関を作っちゃったというエピソードは、今では信じられないことですが、複雑な仕組みの江戸からくり人形などが作れる人々にとってはある意味造作もないことだったのかも。
今の私たちはどうかなー。子ども達の多くがヒモを結べないのを目の当たりにしてると不安がチラリ。
現在、どこに集落を作り直すか、町と住民による模索が続いています。
七頭舞の里の小中学生は、もっか片道小一時間かけて岩泉町中心部まで通って勉強していて、見て覚える余裕などない状態。。
小本が復興してはやく地元で練習できるようになりますように。
(画像提供して下さった方とお話を聞かせて下さった方に感謝します)
by.事務局MA
by torira | 2011-11-13 01:01 | 芸能 | Comments(0)