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島ノ越の灯籠流し

田野畑村島ノ越では、お盆はこれまで盆踊りが盛んだったそうですが、今年は地元のお寺の呼びかけで灯籠流しをすることになりました。となりの羅賀集落に住んでいた友人からこれを聞いて、送り盆の16日、島ノ越の浜に行きました。
水色にぼやける夕空の岸壁に地域の方々が静かに集まってきています。
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お坊さんの読経、女性達のご詠歌が流れる中、灯りをともした灯籠がそっと海に浮かべられていきます。
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行く前は、盆踊りの関係者にお会いできたらお見舞いを渡し、太鼓の整備などについて何か提案を、と考えていました。また、前に漁村センターにおじゃまして神楽を拝見したから、漁協の方にお見舞いを差し上げようか、とも思いました。
地元の友人にそれらしい方が来ていないか探してもらいましたが、すぐには見つかりません。でも、そんな行為はこの場には似合わないと感じて、なおも誰かに尋ねようとしてくれる友人に「ムリはやめる」と言いました。親切な彼女は今は仮設で暮らしています。

海が次第に暗くなるに連れて小さな灯りは明るさを増して行き、1つ1つが確かに誰かの声に見えます。遠ざかっていくそのメッセージを皆が言葉少なに見守っています。
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翌日、その友人から「復興!などのお祭り騒ぎより、昨日は心情的に無理なく仏さんを送れて良かった」というメールが来ました。同じ事を思います。

 by.事務局MA

引き続き、
「とりら 岩手三陸民俗芸能の応援募金」にご協力をおねがいします。

by torira | 2011-08-17 22:23 | 東日本大震災 | Comments(0)

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