1月16日は何の日?
2011年 01月 19日

大鍋には朝から3時間煮た具だくさんの汁が出来上がっていました。中身は、大根人参ゴボウ、凍み豆腐にコンニャク油揚、フキわらびミズ椎茸ボリ、加えてジャガイモも入れますが精進料理なので肉魚は入れません。
これをおかゆ(白粥)とともに仏壇にお供えし、人間も頂きます。20日までは毎日仏さんにお膳を上げますがこの集落でこんな習慣があるのはCさんとその御本家の2軒だけだそうです。
「おげの汁」は「けの汁」です。
たくさんの具を細かく刻んで作る「けの汁」は津軽地方の郷土料理としてよく知られています。盛岡藩エリアである岩手県北〜八戸などでもさかんに作られているようで、久慈市山形町のユニークなメニュー「まめぶ」も「けの汁」のバリエーションとみなされています。
「けの汁」を検索すると「昔は、小正月の前日の十五日までに作り、十六日の朝に仏前に白粥とともに供えた精進料理でもあった」などという文言がヒットします。Cさんちの習慣の通りなので感心してしまいました。
「けの汁」の「け」とは、神仏に供える「みけ(御食)」のことだと思われます。
お祭りで神官さんがあげる祝詞を聞いていると、よく「みけみきナントカカントカ〜」ととなえていますが、漢字としては「御食御酒・・」となるらしい。「みけ」が「御け」→「おけ、おげ」と変わったのでしょうか。
・・・というわけで、明日は藩境を越えてお寺の御食を見学に行くつもりです。
by.事務局MA
by torira | 2011-01-19 20:45 | たべもの | Comments(0)