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奈奈子祭・その2

奈奈子祭のトリは、普代村からいらした鵜鳥神楽です。
震災前からこちらでは神楽宿(この場合、巡行のパトロンという意味になります)を勤めていらっしゃいました。

鵜鳥神楽の「山の神」。
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今日の神楽幕には普代の定置網の名前がずらずらと染め抜かれています。

笹山家では、息子さんがこの度鵜鳥神楽に加入したこともあり、おばあちゃんに孫の晴れ姿を見せてあげたいという奈奈子さんの強い希望がありました。
そのヒデ君と、最近神楽にもどってきた山本さんとが組んだ「綾遊び」。
若い二人がはつらつと舞う小気味の良い踊りでした。
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その後には、神楽衆となった決意表明を発表。
地元のおばあちゃんたちは自分の孫の活躍を見るように大喜び。とても良かった。

鵜鳥神楽をもって奈奈子祭はお開きとなり、ごちそうが並べられると御祝い合戦です。
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岳神楽による御祝い。
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鵜鳥神楽による御祝い。違うものだなーとわかる貴重な機会でした。

台所を受け持つ皆さんの大奮戦により、お昼には炊き込みご飯のおにぎりと地元ワカメの酢の物、「細々(こまごま)汁」という具だくさんの汁がふるまわれました。

そして直会にはお刺身の大盛り+大きなあんこ餅がならび、ホタテの貝柱で仕立てたおすましが付きました。
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鴨居にずらっと張り出されたたくさんのお花のうちには「白浜養殖組合様」からのホタテも。おすましのホタテは、ここ白浜育ちです。
まだ大きくはありませんが、震災後に再び養殖に取り組んでこのサイズまで育ったのだ、という復興を表すホタテなのです。
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奈奈子祭のおうちからすぐの白浜漁港です。
木の枝にからまっているオレンジ色の浮きは震災の遺産。ガレキも見えます。
でも浜には仮設テント(とれたものの借り置き場?)が並び、何人かが立ち働いていました。

来年はホタテももっと大きくなってくれるでしょう。
「いったん離れた人たちに帰ってきてほしい。ここの良さを改めて感じてほしい」。それが奈奈子さんたちの願いです。

とりらが呼びかけた「奈奈子祭応援募金」は総額なんと105,000円になりました!びっくり〜。
皆様、たくさんの応援ありがとうございました!
募金にご協力くださった方々は以下のようになります。

中村光江様、那須川真由美様、小菅恵子(まつもと けいこ)様、田中 則和様斉藤聖英様、橋本和幸様、鈴木雄二様、工藤祐子様、岡田現三様、田村晴樹様、飯坂真紀様、見市建様、松前もゆる様、藤原成則様、高橋美香様(順不同)

笹山さんにかわって御礼申し上げます。
一部は笹山さんに手渡しし、残りは振り込みました。

気持ちの上で応援して下さった方もたくさんいらっしゃると思います。
今後も白浜の行方を見守りつつ、出来ればおりを見て足をお運び下さい。
 
 by.事務局MA
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by torira | 2013-02-27 23:28 | 催しもの | Comments(0)

奈奈子祭・その1

2月24日に行われた「奈奈子祭」は大盛況のうちに終わりました。
芸能以外の場面も混ぜてその場の雰囲気をお伝えします。
奈奈子祭については「祭のおっかけ」さんが動画入りでまとめて下さっていますので、こちらもご覧ください。
ここに至る経緯は、勝手ながらこちらのブログを参考にしていただければ。

釜石は雪が積もる朝でした。
少し遅れて白浜に着くと、関西弁のボランティアの方が駐車場整理をしてくださっていました。寒い朝に、ありがとうございます。
奈奈子祭会場となる佐々木家には、高々と立てた青竹にひるがえるフライ旗と日章旗。
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すでに釜石市唐丹の桜舞太鼓が、きりっとした太鼓を響かせていました。創作太鼓で締太鼓を片面打ちするスタイルは新鮮です。

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鵜住居虎舞を出迎える本日の主人公、奈奈子さん。チビ虎がめんこい。
虎舞が踊り出すかたわらで、ご近所のばあちゃんが、「頼むね、これは神楽さんサ上げる分。コメは後から持ってくっから」とスタッフのおばちゃんにお花を託していました。
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鵜住居虎舞の手踊りはメニューが多く、この日は「うれしき舞」という囃子舞を初めて見ました。子宝がさずかる舞?
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花巻市大迫町から、早池峰岳神楽が来て下さっていました。この日はすごい気合いが入っていたなあ。
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画像は餅を撒く山の神です。前の日は奈奈子さんとご家族と某先生とが餅作りに追われたとか。
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奈奈子さんのご家族が身固めを受けたあと、権現様は台所へ。
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火防せの呪法をしています。普通の家じゃないとなかなか見られない場面。

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「なんだか楽しそうだなあ」と家をのぞき込む鹿。じゃなく、鵜住居の田郷鹿子踊りによる「綱がかり」という演目です。
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鵜住居町のシシ踊りや唐丹の太鼓が箱崎白浜に来ることなんて前代未聞のことでしょう。
注・田郷鹿子踊りは数年に一度、白浜のお祭りに呼ばれていらしていたそうです。

早池峰神楽が来るのはもちろん初めてです。
あれこれを考えるとぐっと来ちゃいます。奈奈子祭、やっぱりすごい‥。

 この続きはまた明日。

 by.事務局MA
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by torira | 2013-02-26 23:55 | 催しもの | Comments(3)

バス停から徒歩5分以内

「民俗芸能の宝庫、岩手」とよく言われるけど、「宝庫」ってなんだろう?

最近思うのは、バス停から徒歩5分以内に1つくらいは何かしら芸能があるよなぁ ってことです。

アレンジされた統一さんさ踊りといえども自前の笛太鼓で踊る芸能が各町内にある盛岡市。
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県北ナニャドヤラのエリアでは「一家に一台、マイ太鼓」とも聞いています。

あつっい夏がまたやってくる‥んだろうかー。
今夜はこの冬一番の寒気団がいらしてるそうです。寒いっ。

 by.事務局MA
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by torira | 2013-02-24 22:05 | お役立ち情報 | Comments(0)

大槌町の花輪田神楽

2月11日の大槌町郷土芸能祭では、花輪田神楽を初めて拝見しました。
二見ヶ浦の日の出に鯛が踊る絵柄の神楽幕から、山の神が登場です。
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非常に熱い舞手のオーラに圧倒されっぱなしでした。

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お囃子は各世代が揃っていて、太鼓がお二人いらしたのが目に付きました。
あとでお話を伺ったところ、こちらの神楽は、おじいちゃん、お父さん、息子さんたちとお嫁さんにお孫さんと家族で構成されていて、練習もご自分の家で行うそうです。太鼓が2つだったのは練習を兼ねて、でもあるとか。音が揃っていて小気味よかったです。

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芸能祭の会場へ行く途中にある石材屋さんが花輪田神楽のおうちです。
テレビCMでこちらの神楽をご覧になったことのある方も多いのではないでしょうか。
でも、「震災以降、CMは自粛していまして」との事。

震災の時は二階まで水に浸かりましたが、二階に保管していた神楽の道具はなんとか無事でした。
「神楽の面はぷかぷか流れていったのを拾い集めて、壊れた道具とともに修理に出しています」とお父さんがおっしゃっていました。

花輪田神楽は元・修験の家の三浦家でずっと継承されてきて、おじいちゃんは昔は神楽集団の一員として上閉伊・下閉伊をずっと巡行して歩いた経験をお持ちだそうです。
山の神を熱演された息子さんは陸中弁天虎舞のメンバーでもあり、お嫁さんは金澤鹿子踊りの一員。他にも七福神のメンバーを兼ねていたりと文字通りの芸能一家でした。
とりらの募金からお見舞いとしてお花を差し上げて来ました。

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画像は震災から2年近く経った小槌神社です。土台だけが残っている光景が今でも広がっています。
今年の3.11を追悼するセレモニーは、ここ大槌町で行われるのだと聞いています。

 by.事務局MA
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by torira | 2013-02-22 22:47 | 東日本大震災 | Comments(0)

両手に刀

剣舞や神楽には、両手に刀を持つ演目があります。
古代に唐や新羅から伝わった芸能を連想し、「此れも矢張り散樂の風を傳へてゐる」とか言いたくもなります。

でも、刃物が二つあると、それ持って踊りたくなるもんじゃないかなあ。
1歳児だって、ほら。

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と思いきや、この1歳児も少し前にオカアチャンが両手に刃物を持っているところを目にする機会があったらしい。
だから、オリジナルの所作を発明したわけではなく、オカアチャンのマネをしているだけなんじゃないかという気もします。
やっぱり身体技法は自然発生じゃなく、人から人へ伝わるものなんでしょうか。

 by げんぞう
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by torira | 2013-02-21 19:14 | 芸能 | Comments(0)

出作入作

「福田からわざわざご苦労さんだなさ」
同行したツレが言いました。
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青森県三戸町でおこなわれる「三戸まける日」では、毎年「福田上えんぶり」の門つけが行われます。
三戸の町からは少し離れた地域の芸能です。

考えてみると、一関市大東町の「大原水掛けまつり」に出る田植踊も、大原の町からはやや離れた集落のものです。
「田植踊」という名称からは、いかにも集落内で完結するイメージを受けますが、あんがい遠出をするようです。

 by げんぞう
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by torira | 2013-02-19 21:18 | 芸能 | Comments(0)

臼澤鹿子踊りとの出会い

今を去ること17年前、私は盛岡市内のホールで初めて大槌町の臼澤鹿子踊りを見ました。
しし踊りはいくつか見たことがあっても、沿岸の鹿はこれが最初でした。当時すでに骨董品みたいなフジカのカメラで撮ったこんな写真が残っています。
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「柱がかり」という演目も珍しかったですが、何よりたっぷりとした真っ白なカナガラが派手に踊るのにすっかり感激したものです。
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その時、公演が終わって車に装束を積み込んでいる鹿子踊りの方に勇気をふるって声を掛け、いつどこへ行けば見られますか?と聞きました。そして大槌まつりを知ったのでした。保存会の方が笑顔で「お守りになるんだよ」と下さったカナガラをとても貴重なものに思ったものです。

それから幾星霜。
先日の大槌町郷土芸能祭の臼澤鹿子踊りです。
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(カメラの腕前はあまり上がっていないような‥)

いま、カナガラの材料となるドロノキを鹿踊り自らが植えて育てる試みが始まっています。
詳しくは次号のとりらをご覧下さい。桜が散る頃には出来る予定です。

 by.事務局MA
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by torira | 2013-02-18 23:52 | 芸能 | Comments(0)

金澤神楽に笛を贈りました

24日に行われる奈奈子祭の主催者の方から仲介を頂き、大槌町の金澤神楽さんに、とりら募金から笛5本を贈呈しました。
2月11日に行われた大槌町郷土芸能祭の楽屋におじゃまして撮った写真がこちら。
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いえいえ、御神酒は違います、それは奈奈子祭の親方さんからです。

昨年の大槌まつりでお見舞いをお渡しししそびれたまま、金澤地区はかなり内陸なのでさほどの被害はないだろうと勝手に思い込んでいたのでした。
実際は、楽器や衣裳、神楽幕などが流され、しかし支援はほとんど受けないままとりあえずお祭りに参加していらしたそうです。笛はこれから新人の特訓が始まるとか。
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金澤神楽は文化12年(1815)に始まると伝えられる山伏神楽ですが、後継者難のため今は地元保存会ではなく、愛好会が支持母体となっています。この日は「神降ろし」から「庭舞」「御神楽(通称:鶏っコ舞)」までが演じられました。
画像はお散供を撒くところです。

 by.事務局MA
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by torira | 2013-02-15 23:20 | 東日本大震災 | Comments(0)

てんぽ

中山峠以北の岩手県北・青森県南には「てんぽ」という食べ物があります。
「硬く締め焼かない南部せんべい」
のようなもので、ベーグルのようなふわっとした食感が魅力です。
せんべい屋さんで焼いてくれる場合もありますが、どこのお店でもやってくれるわけではありません。


青森県三戸町で開かれる「三戸まける日」では、そんな「てんぽ」に出会うことができます。
店頭に並ぶのは「あんこ入り」と「塩てんぽ」の二種類です。

「あんこが入っていないと物足りないのではないか」
心配をよそに、子どもたちには案外「塩てんぽ」が好評でした。
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三戸町近辺は、たくさんのせんべい屋がありますが、どのお店もしょりしょりした食感のせんべいを作っています。
薄くて重曹が効いているということでしょう。
この食感は「てんぽ」とは対極にあるのですが、あえてその違いを楽しむ感性があるのかもしれません。

 by げんぞう
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by torira | 2013-02-14 21:44 | たべもの | Comments(2)

現況報告:陸前高田市広田町

早くも一ヶ月前のことになりますが、陸前高田市広田町へ行ったときのことを書きます。
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2011年の秋に復興祈念の五年祭を行って梯子虎舞が奉納されたこの地区には、実際はもっとたくさんの芸能があります。が、町内単位で行っていたため被害の実態が具体的にわかりませんでした。

黒崎神社は、伝統として「小松家」と「沙田(すなだ)」家とが交互に宮司を務めてきました。今回お話をうかがった小松さんもゆくゆくは宮司になる祠官さんです。(神社や海の写真は2011年のお祭りで撮ったもの)
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広田町は1100戸あまりのうち約250戸が全壊しました。小松さんは、自宅が流れて行くのを何もできないまま、避難した高台から見ていたそうです。
広田町は、震災当時、支援が一番届きにくかった地域の1つです。
通信手段が途絶えた中、小松さんは無線を使ってSOSを発信し、それを傍受した方々が驚異的な支援をして下さったお話を伺いました。

広田町は泊地区、中央区、喜多地区で構成され(で良いかな?)、それぞれ地区ごとに虎舞、七福神、手踊り、創作太鼓を持っています。
ある地区は祭の衣裳道具を流されてしまい、ある地区は引き渡し寸前の新築公民館を失いましたが、衣裳道具は他に移してあったのでその分は守れました。
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小松さんは、「今年秋の鶴樹神社の祭りに関しては、春に話し合いをしてやるかどうか決めます。2015年に予定されている黒崎神社の五年祭は、必ずやります」とおっしゃいました。
祭の支援という名目でとりらの募金から2万円をお渡ししてきました。

とりらの募金は、立ち上げた時は衣裳道具の整備を目的にしていました。時間がたつに連れ、道具などは支援をうけて揃いつつあります。
これからの活動に必要なものは、本来なら祭に上がるお花でまかなってきた、祭の相談や練習をする際の経費などになりそうです。募金の使い道はそのあたりも含めていきたいと考えています。ご意見などあれば遠慮なくお寄せ下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。

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当日は荒れ模様であまり写真が撮れませんでした。これは帰りに寄り道した気仙町の諏訪神社です。
雪におおわれた参道に五色の幡が立てられているのを発見し、驚きと感動を覚えました。

 by.事務局MA

郵便振替用紙に 「岩手三陸沿岸の民俗芸能応援募金」 と明記して下さい。
おそれいりますが振り込み手数料のご負担をお願いします。
口座番号02240-4-69271
加入者名 ふるさと岩手の芸能とくらし研究会
 
○問い合わせ○ふるさと岩手の芸能とくらし研究会
 事務局 TEL&FAX.019-662-4513 (飯坂)
 e-mail toriratorira@yahoo.co.jp

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by torira | 2013-02-13 00:01 | 東日本大震災 | Comments(0)