カテゴリ:東日本大震災( 219 )

大船渡町五年祭に行きました その2

お祭りは、新しくなった大船渡魚市場を御旅所として駐車場を会場に芸能公演が行われました。
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真ん中のもにゃもにゃしてるところがお祭り広場です。輪が広すぎて踊りがよく見えん。
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裏手に回って海上渡御を見る事にしました。なんと御神輿をクレーンで吊ってお召し船に乗せているよ。
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漁業と工業の町、大船渡を象徴する光景かもしれません。船はフライ旗をひるがえして大船渡湾を回ります。
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今回は20隻だそうです。「たった20隻!」と地元の方が言ってましたが、今、県内で海上渡御で20隻も出るお祭りが他にあるのでしょうか?
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じつは前日、大船渡市立博物館で「よみがえる大船渡」展を見て来ました。東京藝術大学社会連携センターとの共催で17日まで開かれていたものです。

芸大の学生・卒業生有志が、大船渡を訪れ、描いたスケッチと映像が2本展示されていて、この映像が面白かった。
かつての大船渡を撮影したフィルム(60分)と、大船渡市民が撮影した8ミリフィルムを収集してつくられた記録映画「よみがえる大船渡」(30分)です。
素人の手になる何気ない映像なのに、なぜか飽きずに見入ってしまう。誰もが興味を持つ昔の結婚式や宴会の場面だけでなく、町民運動会でただ人が走ってるところや、カメラの持ち主が自分の子どもを撮ったものも面白いのです。不思議な魅力がありました。盛岡でも上映する機会があるといいな。
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その中に、魚市場の場面がありました。船が着いて、船倉から次々に魚がベルトコンベアに乗せられて荷揚げされていく。よくわかりませんがカツオのようでした。すごい量のカツオなのです。大漁、大漁、大大漁です。
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確かにあれだとフライ旗を揚げて大漁唄い込みを歌いながら帰ってきたくなるよね。
今の漁業は取る漁業から育てる漁業が主になり、大船渡市もサンマこそ有名ですが他はホタテやカキやホヤやワカメなど養殖業がメインになっています。
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しかし「よみがえる大船渡」ともう1本を見て、大船渡が漁業の町だったんだということを改めて実感したのでした。
大漁になる→お金が入る→祭が大きくなり芸能が盛んになる、という歴史がここにあるわけです。
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2011年7月に撮った大船渡町の風景です。建物は水産加工場。この会社は震災後いちはやく復活をとげました。
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同じ建物をバックに門付けする笹崎鹿踊りです。2015年5月3日撮影。資材は見えるけれども人家が見当たりません。

震災でこのおうちだけが残ったのを、直して住んでいらっしゃいます。亡くなったご家族のために鹿踊りを頼んで回向を上げてもらっているところです。

「以前は数日間にわたって門付けをしたものだが震災後は数が減って」、という鹿踊り関係者の方のぼやきを耳にしましたが、祭当日になると次々に依頼が飛び込んで来ました。五年祭は色んな顔を持っています。衣裳を脱いで乾杯するのは夜になりそうです。

震災後、鹿踊りへ鹿の角を贈る支援(ブログ記事はこちら)がきっかけとなり、その後も交流を続けて下さっている国立民族学博物館の方々がお祭りにいらしていました。
鹿角先生の奥様は料理教室を開く腕前。ご自分で商品開発された鹿カレーを頂きました。ゴマ風味の効いたひよこ豆入りのカレーです。おいしく頂きました。
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岩手でもニホンジカが急増中で問題になっているのですが、ジビエは当分食えんのです。
原発再稼働なんてもっての鹿です。

 by.事務局MA
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by torira | 2015-05-20 22:31 | 東日本大震災 | Comments(0)

大船渡町五年祭に行きました その1

遅まきながら、5月3日に行われた大船渡市大船渡町の加茂神社式年五年大祭の報告をします。書きたいことがたくさんあるので2回に分けて。
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前回の五年祭は東日本大震災のため中止となりました。
そのあたりは「とりら」7号(500円)の「笹崎に生まれてよかった〜笹崎鹿踊仲立として」をお読み頂ければ当時の皆さんのお気持ちが少しは伝わるのではと思います。まだ在庫ありますのでご注文下さい。のっけから宣伝でスミマセン。
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8年ぶりの復活とはいえ、山車が流された町内が多く、婦人連の手踊りも衣裳をそろえるのが難しいとしてナシ。地元の方はそこを残念がっておられたようです。
このあたりがキモです。
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沿岸の祭を見ていると前提は「全員参加」。
家族全員がなんらかの役で参加する。
全員が祭衣裳を着る。平服の人はいない。
これが「まつり」です。

「民俗芸能ファン」で、そろいの浴衣(着物)で踊り歩くだけの流し踊りに興味を持たれる方は少ないのではないでしょうか。しかし住民の皆さんにとっては、手踊りが出ないことには祭に華がないぞという気持ちなのです。
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復興は道半ば。待ちに待った4年に1度の祭りが以前と同じに出来ない事実が、皆さんの気持ちに「まだまだだなあ」という思いを与えるようです。
それでも祭は祭。この日ばかりはちりぢりになった町内会の人たちが集まってきて「借り物なんだけど」と言いながら嬉しそうに山車を引いていました。見物人も予想よりはるかに多かったそうで、往時の雰囲気がかいま見られました。
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ポーズを決めて下さった、いなせな男衆。絹物の単衣を尻はしょり&ハンチングが決まってますね!
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こちらは2013年のお正月の悪魔祓いにおじゃました明土(あくど)町内会の皆さんです。そのときの記事はこちら
遺族の方から譲られた衣裳を着てこの日に臨んだという明土の方を撮らせて頂きました。
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とりらの「岩手沿岸の民俗芸能応援募金」から、地ノ森権現、仰山流笹崎鹿踊、月山権現、赤澤曲録、赤澤鎧剣舞、八坂権現、加茂権現、永井沢権現、平七福神、明土権現 の各団体‥というか町内会の各団体にお花を差し上げました。
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お花のお返しに頂いたタオルなど。
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あ、猫は違いますよ。うちの(かわいい)ダースコです♪

(続く)

 by.事務局MA
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by torira | 2015-05-19 22:40 | 東日本大震災 | Comments(0)

浦浜民俗芸能伝承館が出来ました

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新聞等でもご覧になった方があると思いますが、大船渡市三陸町越喜来に「浦浜民俗芸能伝承館」が出来ました。
助成金と募金と当事者のご苦労で建てられた伝承館です。詳しくはご紹介できませんが、代表の古水さん始め関係者の皆様、ほんとうにお疲れ様でした!
とりらの募金に協力してくださった皆様、ここへもお届けしましたよ〜。
祝賀会のお招きを頂きましたが、都合により行けませんでした。

その代わり、別の日におじゃまして見せて頂いたのが以下の写真です。
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天井がとても高いでしょう?
これは、長いササラを持つ金津流浦浜獅子躍が室内で練習するためです。すばらしい!
浦浜念仏剣舞もここで練習します。
というか、獅子躍りと剣舞の両方をやってる方がけっこう多いのだそうです!

震災後の練習は代表の方の庭=屋外だったため、せっかく集まっても雨が降ると中止になっていました。これからは雨の心配もなく、壁に貼られた鏡を見て自分の姿勢を直すこともできるし、道具の保管も安心です。ほかに談話室や料理室があり、必要に応じて泊まる事も出来ます。敷地は古水さんの自宅の一角で高台にあり、1000年後の津波にも心配はありません。
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これからの予定もすでに盛りだくさんです。
今月末に小学校の運動会で浦浜念仏剣舞の披露があるし、夏はお盆行事や恒例の三陸港まつりが控えています。
さらに、8月には海外からお客様が来て、滞在しながら剣舞を習う予定などもあるそうです。
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さわやかな青葉が目にしみる庭には、金津流獅子躍供養碑と東日本大震災犠牲者供養塔が建てられていました。
大きな犠牲があり、そこに寄せられるたくさんの心があり、それらを伝承館という形にするために努力された方々があります。
その努力に敬意を払うとともに、過疎化少子化震災の風化という荒波を乗り越えてゆくこれからのご活躍を願ってやみません。

祝賀会で披露された獅子躍りと剣舞が、東北文化財映像研究所ライブラリーの動画になってYou Tubeで公開されていますのでごらんください。
浦浜民俗芸能伝承館落成こけら落とし公演
(画面の埋め込み方を誰か教えてくださいまし〜)

 by.事務局MA
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by torira | 2015-05-11 22:07 | 東日本大震災 | Comments(4)

普代の海にウサギが跳ねている

2月のある日、普代村堀内駅に降りたちました。
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小さなちいさな駅待合室で鵜鳥神楽さんが出迎えてくれました。

堀内では魚の荷さばき施設が被災しましたが、防波堤は津波で壊れなかったため、他の沿岸地域に比べれば比較的早く施設も既に回復しています。
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じつは今、堀内漁港の絵を描いています。
昨年乗った震災学習列車で堀内駅に降りたときに撮った写真をもとにしているのですが、やはり一度ちゃんと歩いてみないとわからないところがある。
不思議な建物だな。空き地が多いな。
帰宅しておもむろにネットで震災前の写真を探して見ると今とは違うことがわかります。
この建物には続きがあった。この空き地には家があった。

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オカに上がっている小さな船、船はFRP(強化プラスチック)製だけど櫂は木製。いつころ作られたんでしょう。これを作った人の手が感じられる道具です。

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テレビドラマ「あまちゃん」のロケに使われたという「まついそ公園」を見下ろしています。崖にアルミ製の簡易階段があったので、登って撮りました。左端に名勝・夫婦岩が見えていますね。岩を繋ぐ鎖が津波でも切れなかったというエピソードがあります。

登った階段、じつは津波のときに高いところへ逃げるための避難階段でした。しかし、華奢な作りで怖いし、勾配はきついし、お年寄りや高所恐怖症の方にはかなり大変ではないかと思いました。(私自身、降りるときはお尻がムズムズ〜)
良く晴れて空も海もとってもきれいでしたが、めちゃくちゃ風が強くて、紺碧の海に白い波頭が立っています。これをこのあたりでは「波にウサギが跳ねている」と言います。
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そう、神楽の鳥兜によく使われる「波にウサギ」の吉祥絵柄はここから来ているんですね!
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お昼は国道沿いの「レストハウスうしお」で磯ラーメンを食べました。冷えた身にやさしい磯の出汁 、小振りの新鮮なホタテなどが美味しかった。
「ウサギが跳ねていますね」とお店の御主人がおっしゃいました。
一面に海が見下ろせる眺めの良いこのお店にまた来たいと思いました。

 by.事務局MA
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by torira | 2015-03-10 22:23 | 東日本大震災 | Comments(2)

北上で神楽宿

支援てどんなことでしょうね。
震災前から長年黒森神楽その他を撮り続けて来た方の答えはこれです。
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東日本大震災復興支援
黒森神楽北上巡行
主催 東北文化財映像研究所  協賛 一般社団法人 SAVE IWATE

3月8日(日)
会場:北上市文化創造センター「さくらホール」小ホール

正午舞い込み(さくらホールの玄関前でシットギ舞い込み)
ホール開場12時半 神楽開始午後1時頃〜午後5時頃
入場自由 飲食自由

=主催者より=
神楽さんへのお花大歓迎!
周辺の迷惑にならない程度にゴミ等はお持ち帰り下さい。
東日本大震災支援コーナーを設けます。


「とりら」も出張販売いたします。
受付あたりでお待ちしております。今からスケジュールに入れておいてくださいね。

 by.事務局MA

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by torira | 2015-01-19 22:24 | 東日本大震災 | Comments(0)

悪魔祓いと成人式

1月11日に陸前高田市へ行ってきました。
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バスを降りてすぐ、大石虎舞のご一行とすれ違いました。小正月シーズンの日曜とあって悪魔祓いに歩いているのです。

阪神大震災の年に生まれた人たちが二十歳になったと聞いて、驚くような気持ちになります。
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成人式の会場である高田一中では、悪魔祓いの獅子舞を、窓から見ている振り袖姿の女性達がいました。二十歳おめでとうございます!
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獅子舞は川原町の秋葉権現獅子舞です。

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栃が沢のお店へも行きました。川原には継続して来てくれている学生さんたちがいます。ありがたいですね。笛も踊りも上達してきました。反面、地元の子ども達が内陸部への移住などによって減っているのは残念です。

震災遺構として残される道の駅を経由して、川原町の集会所「どっこい所」へ戻ります。
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となりのお茶屋さんで「酔仙」の酒粕を買いました。
「ここもかさ上げになるから、いずれ引っ越すの。あっちの(今、かさ上げ工事が進んでいるところを指して)方にね。でもいつになったら建物が建てられるようになるかわからないから、いつ移れるかわからないわね」とお店のお母さん。

いつか町になる(かもしれない)場所を背景に、ラストの獅子舞を奉納。
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時間がたてば10年目が来る、20年目が来る。そのときに生まれた子どもが大人になる‥。

成人式を迎えることの出来なかった女の子のお父さんが、写真を合成して振り袖を着せてあげたという記事が新聞に出ていました。
鵜住居虎舞の方ですね。
11日、という節目が今年1月は成人式と重なりました。

 by.事務局MA
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by torira | 2015-01-13 19:50 | 東日本大震災 | Comments(0)

とりら募金のご報告 2014年10月〜12月分

改めまして、本年もよろしくお願いいたします。

「とりら 三陸沿岸の民俗芸能応援募金」に対し、2014年10月〜12月31日の間にお志を寄せて下さった皆様のお名前をここに挙げ、感謝のしるしといたします。

那須川真由美様、橋本和幸様、千田倫子様、ありがとうございました。
また、11月に鎌倉・建長寺で開催された「 岩 手 郷 土 芸 術 祭 」で、ニコニコ大明神(説明は下記に)をお買い上げ下さった皆様と関係者の皆様にも感謝申し上げます。

初めてお会いする団体にはお見舞い金として1万円を、二巡目の団体にはお花として5000円をお贈りしております。
内容は以下の通りです。
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<岩泉町>
中里七ツ舞、中島七ツ舞
<大槌町>
上亰鹿子踊
<釜石市>
南部藩壽松院年行司支配太神楽、釜石(台村)虎舞、錦町虎舞、只越虎舞
<大船渡市>
小通鹿踊、西舘七福神、平七福神
<陸前高田市>
広田御祝い
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毎月または毎月のようにずーっと募金してくださる方々があり、本当に頭がさがります。
そのお気持ちをうまく活かせているのか?と自問自答する日が続いています。

当初の目的であった「道具・衣裳の整備」について言えば、再開を果たしている団体のほとんどは各方面の支援を得てだいたい整ってきているかと思われます。
一方、当面活動は出来ないと表明される団体があります。
また宮古市田老地区、野田村、釜石市の唐丹地区など、こちらがまだ行けていない震災エリアもあります。

まもなく震災から4年となりますが、ふるさと岩手の芸能とくらし研究会として沿岸の被災芸能団体に今後どのように向き合って行けるのか、考えてみる時期に来たようです。
皆様のご意見などもお待ちしております。
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2011年にとりらの会長が募金用に手づくりして下さった「ニコニコ大明神」、じつはまだ残部があるのです。
残り物に福あり!というではありませんか。今年一年を笑顔で過ごすお守りとしていかがでしょう?
売り上げは全額この募金になります。
高さ約30センチ台座付き1部1000円。メール便でお送りします。送料はサービスしますよ〜。
ご希望の方はtoriratorira@yahoo.co.jp へどうぞ!

 by.事務局MA
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by torira | 2015-01-07 14:51 | 東日本大震災 | Comments(0)

再会のおでって芸能館

11/23(日)に盛岡市で「第42回おでって芸能館」が行われました。
昨年は「いわて北三陸編」だったので、今回は「いわて南三陸編」です。

トップは広田御祝い(陸前高田市)です。
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楽屋におじゃましたら全員女性だったのはちょっと意外でした。
もともとは漁師さんたちによる船上の唄だった御祝い。
戦前は広田町長洞地区の青年会活動の一環として披露されていたのがだんだん元気がなくなり、戦後は婦人達によって建て直され、踊りも振り付けて今のスタイルが出来上がったのだそうです。
基本的に地域の「喜びごと」(祝い事のことを沿岸ではよくこう言いますね)に招かれて唄い踊っています。

3.11の大震災では、浜辺の公民館に保管されていた太鼓も衣裳も流されてしまいました。
「でも長洞地区は結束の固いところなんです、色んなところから支援を頂いてね、半纏も新しくなったし、カンバン(沿岸で御祝いに配られる華やかな長い半纏)は寄贈して頂いたし、元気に再開できました。ありがたいことです」。
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お話されている会長さんが着ていらっしゃるのがそのカンバンです。
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今までこの団体の存在を知りませんでした。というか「団体」ではなく地域の活動として存在するこういう芸能がまだまだ他にもあるのでしょうね。
震災後の活動は今年2014年のお盆が最初、この日が2回目だったそうです。
些少ながら「とりら」の募金からお花を差し上げました。

上亰鹿子踊(大槌町)は「かみよ ししおどり」と読みます。
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お話していたら「盛岡の方からドロノキ提供の申し出があって、つい先日、臼澤鹿子踊りの方たちと盛岡に来て伐採をしました」とのことでした。
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幕踊り系鹿子踊りの髪=カナガラ、に必要なドロノキについては「とりら」7号をごらん頂きたいと思います。
未来へ!臼澤鹿子踊 〝神の森 どろの木〟へかける夢」というタイトルで臼澤鹿子踊の方に書いて頂きました。大槌町の鹿子踊りが力を合わせ、カナガラの材料であるドロノキの育成を自ら手がけるまでの話、そして震災の体験が読めます。
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さきの盛岡訪問は、晩秋にドロノキを伐採し越冬保存する実験なのだそうですが、せっかくの機会なのでカナガラを新しくしてきた、と輝くような白いカナガラを付けた頭でした。
こんな形で内陸の方が沿岸の芸能を応援するってとっても良いですね。

平七福神(大船渡市)は「ひら しちふくじん」と読みます。
先日拝見した大船渡郷土芸能祭の西舘の七福神とはさほど離れていない位置で活動していますが、やはりそれぞれのカラーがあるというのを感じました。
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パッと跳んですっと身を引いて腰を落とす、あの感じはカッコイイですね。
滞空時間が長い。若いってすばらしい。
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公演が終わった後。出演者のお一人が近づいて来て、思いがけない再会ができたとおっしゃいました。
「ずっと会えなくて、てっきり津波に流されたと思ってた知り合いが見に来てくれていたんです。世話になった方です。まさか会えるとは思ってなかったのでとてもうれしい。今日はここに来て良かった」という目がうるんでいました。
こういう場で再会が果たせることもあるのですね。こちらの胸もじーんと熱くなりました。

この「おでって芸能館」は、おでってを管理運営する盛岡市観光コンベンション協会の自主企画です。
春と秋の年2回行われ、秋は震災復興応援をうたって沿岸の芸能公演になっています。
昨年もそうですが、担当者が現地に足を運び「この芸能がすてき」と自分の目で集めた成果を楽しませて頂いています。
今回は客席も満員御礼。暖かい拍手や掛け声で出演者をもり立ててくださいました。
また来年の企画も楽しみに待ちましょう。

 by.事務局MA
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by torira | 2014-12-16 23:56 | 東日本大震災 | Comments(0)

お茶の向こうに海が見える

MAの記事としてはお久しぶりです。
ずいぶん時間がたってしまいましたが11月の話から始めます。

「北限の茶を守る気仙茶の会」の皆さんが主催するイベントに参加してきました。
気仙地方では多くの家で庭の一角に茶の木を植え、自前でお茶を作ってきた歴史があります。
陸前高田のお茶は太平洋側で栽培されているお茶としては北限と言われ、花は通常10月の下旬から11月の始めに咲きます。
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気仙茶の花を愛で、味わって楽しもう、そして陸前高田を応援しようという「気仙茶の花見とお茶会」でした。
個人的にはお茶とお茶の花が好きという他に、お祭り等のときにしか行かない高田の別な面を見たいという気持ちで参加しました。

自家消費用に少し作っているだけの気仙地方のお茶に着目し、震災前から関わっていらしたのが「しゃおしゃん」を主宰する雫石町在住の前田千香子さんです。やがて地元の方とのつながりの中で「北限の茶を守る気仙茶の会」が誕生しました。
この活動を支援する全国からの善意がこの日のイベントにも結晶していました。その経緯などはこちらをお読みください。

東日本大震災は、地震と津波の被害だけにとどまらない災害です。
福島の原発事故の影響を受けて気仙茶は2011年2012年と飲用できるレベルになく、刈り込んで徐染しつつ時期を待っていたのでした。
茶摘みが再開されたのは2013年から。身近なところで原発の怖さを感じる事が出来ました。
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茶畑見学の一ヶ所目は、米崎町のお屋敷でした。屋敷林にはお茶や竹の他にユズもたわわに実っていました。
柿の木と瓦葺きのりっぱな蔵の向こうに広田湾がのぞいています。この蔵も震災で一部がこわれ、壁土がむき出しになっている部分がありました。

次は小友町三日市へ。小友浦を干拓して作られた田んぼ。それに沿って垣根のようにお茶が植えられています。
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津波の際に田も茶の木もすっかり水に浸かったのを、丁寧に見て回ってまだ息のある木を見いだし手入れを続けてきたそうです。大変なことがたくさんあるこの3年半の中で、気仙茶というご自分たちの宝を取り戻していく努力に頭が下がります。
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お昼は「かき小屋 広田湾」090-8784-2114(予約専用)でカキづくし。
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蒸しガキおいしい♪カキご飯・カキ汁おいしい♪参加された方たちとの会話もはずみます。
支援の輪から生まれたこのカキ小屋には全国から集まったボランティアの皆さんが活躍されています。
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カキ小屋から見える海。左側の防潮堤には震災の痛々しい傷跡が見え、右手には今食べた広田のカキ殻(?)が山となっています。
「とりら」6号に書いてくださった田束念仏剣舞の方のお住まいは向かいの方だったっけなと眺めました。被害のあった家を直して住みたいと伺いましたが、未だに仮設にいらっしゃるそうで、復興って進まないものだなあとため息。

食後は気仙大工伝承館に移動して3種の気仙茶を味わいます。
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柔和な笑顔でその場をなごませ、楽しそうに手もみ茶を振る舞って下さった会長さん。
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奥様手づくりのがんづき(雁月)がおいしかった。

副会長さんが紅茶を淹れて下さる。
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気仙地方のお茶はもっぱら自家用として栽培され、商品化しなかったので、結果的に今では貴重な国産在来種となっているのだそうです。

お話上手な事務局の前田さんは緑茶を。生産量の少ない気仙茶ですが、あーもっとたくさん飲みたかった。
神棚に飾られた切り紙も気になります。
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その後も気仙茶の会からは、陸前高田市米崎町の仮設住宅で行ったお茶会の報告が送られてきています。
神様のお年取りのエピソードもあり、民俗の話題に興味ある方には面白いと思いますのでどうぞご一読ください。
こんなふうに聞き取った話を、来年、気仙茶と気仙の暮らしの聞き書き集としてまとめられるそうです。楽しみに待ちたいと思います。

お茶会の会場となった気仙大工伝承館を紹介する余裕がなくなりましたが、ここはどなたにも一見の価値あり!です。カキ小屋と合わせると楽しい一日になりますので、どうぞいらしてみてください。

 by.事務局MA
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by torira | 2014-12-03 14:28 | 東日本大震災 | Comments(0)

潮の香りの「おでって芸能館」

おでって芸能館「沿岸部編」の第三弾!
第42回  おでって芸能館~いわて南三陸編~
2014年11月23日(日)
プラザおでって3階 おでってホール
開場12:30 開演13:00 終演14:30(予定)
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【出演団体】・広田御祝い保存会(陸前高田市)
      ・上亰鹿子踊り保存会(大槌町)
      ・平七福神保存会(大船渡市)

入場料:前売り500円(電話予約可)当日600円 中学生以下無料
※前売券はプラザおでってのプレイガイド(2階・観光文化情報プラザ)で発売中。
 問い合わせ先:プラザおでって TEL 019-604-3300

スタッフが現地へ足を運び、「この団体こそ!」と声をかけてお招きしています。その誠実さには敬意をはらいたいですね。
個人的には、初めて拝見する「広田御祝い」が楽しみです!
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一昨年拝見した、大船渡市三陸町崎浜の御祝い(大漁唄込み)に似ているのかなあと思っています。

釜石の錦町虎舞も御祝いを持っていて釜石まつり中の曳舟まつりで唄います。
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「とりら」5号の「大巻御祝い」は紫波町大巻の長澤聖浩さんが地元の御祝いを復活させるまでを書いたものです。
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実際に見る機会がありましたが、ゆったりした古風な唄い回しが印象に残りました。
5号はまだ少し在庫がありますので、興味のある方はご連絡ください。

 by.事務局MA
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by torira | 2014-11-09 06:38 | 東日本大震災 | Comments(0)