カテゴリ:芸能( 315 )

権現様のケンカ

 盛岡市上米内の七瀧神社(小本街道=国道455号線を盛岡市内から岩泉方面へ走ると「盛岡大仏=松園寺」というのがあるので、そこを右折)です。お祭りの例年の日程は8月7日ですが、今年の場合は下記の通り。

★七瀧神社例大祭
8月8日(水)10:00~神事 続いて30分ぐらい日戸神楽(盛岡市玉山区字日戸)奉納,続いて庄ヶ畑さんさ踊奉納


 今年のお祭りでは、「とりら」創刊号で紹介した白石神楽(盛岡市上米内字白石)の権現様も、昨年に続いて庭元さんちから持参してご開帳するという話も少し前にきいていました。ところが、白石神楽の権現様には
「不思議ないわれというのはいっぱいあるもので、むかし大志田にお神楽が呼ばれて行ったとき、雨風で行きかねて戻ってきたことあって、そしたら大志田にオシシって権現様のような形した岩があるんでがすよ。だいたい三メートルくらいのあごの部分の石ががガタっと落ちてしまっている。それが白石の権現さんとケンカして落ちだ、っと。そういういわれが残ってるんですよ」
「権現様はあとで見てみたら耳がなくなっていたんです。とられてなくなってしまって、オシシのほうはアゴがすっかり落ちてしまったんでやんすよ」
という伝承があります(庭元さん談)。そういう経過があるため、今回も白石神楽の権現様と日戸神楽の権現様がケンカするとまずいので、ご開帳は見合わせたほうがいいのではないか、という話が地域の方から出たそうです。
 結論としてどうするかは日戸神楽の方にお任せしたとのこと。そこらへんはいまの世の中でも色々と気遣いがあるのです。
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 七瀧神社は額が「湯殿山」となっており、そちらが本来の名称かもしれませんが、名前の通り水が豊かな場所です。きょうも水汲みに来ている方がいらっしゃいました。水を入れるビンを持ってお祭りをご覧になってみるのはいかがでしょうか?

 by げんぞう
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by torira | 2007-08-01 00:11 | 芸能 | Comments(1)

大宮神楽が盛岡に

2007もりおか郷土芸能フェスティバルが今年も開催されます。
★日程・会場:
 9月2日(日)10:00~ 都南文化会館キャラホール
 9月16日(日)10:00~ 盛岡市民文化ホール(盛岡駅西口)
・・・です。
 盛岡市というのは、10数年前に都南村を合併したり昨年にも玉山村と合併したりということもありまして、実はやたらと芸能が多い自治体です。多いのはさんさですが、剣舞、獅子踊、田植踊、神楽などなど各種とも盛りだくさん。この芸能フェスティバルには、その一部と、よその地域からお招きしたゲスト団体が毎回出演します。

 今回のゲストは広瀬人形芝居 常楽座(特別出演:奥州市)と大宮神楽(特別出演:田野畑村)。
f0147037_2172642.jpg 後者の大宮神楽のことはあまりご存知ない方も多いかもしれませんが、鵜鳥神楽(普代村)と実質的に同じメンバーです。なんで名前が違うかというと、大宮神楽の権現様を持って旦那場廻りをしたり大宮神社で奉納したりするときは大宮神社の神楽として大宮神楽であり、鵜鳥神社の権現様をもって霞掛けをしたり鵜鳥神社に奉納したりするときは大宮神楽である・・・ということです。
よくわからない方も多いかと思いますが、そこらへんは、とりら創刊号に掲載の「鵜鳥神楽巡行日記」をごらんいただければ、イメージをお持ちいただけると思います。
 写真は、鵜鳥神楽が巡行先の釜石市黒崎で「門祝い」をしている様子。権現様で家々を祓い清めながら、お札を配って歩きます。家に入るときのあいさつは「普代村の鵜鳥神社でございます」。「△△神楽です」と名乗るのではないところに、深いものを感じます。

 by げんぞう
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by torira | 2007-07-30 21:09 | 芸能 | Comments(0)

ぬぎだれ

 まずは告知を・・・
 浦浜念仏剣舞単独公演『剣舞の静と動~祈りと鎮めの心~』
日時:8月25日(土)13:30~
会場:盛岡市上田字松屋敷 岩手県立博物館芝生広場(雨天時は屋内グランドホール)
内容:「念仏踊り」「一本扇子」「二本扇子」「綾踊り」「長刀」「高館」「十五」 鑑賞無料


 さて、この公演に出演される浦浜念仏剣舞は『脱ぎ垂れ剣舞』の異称をもちます。なんでかというと、背中に着物の袖を垂れ下げた「脱ぎ垂れ」をつけているからです(チラシ(Wordファイル1.19MB)参照)。気仙地方を中心に陸前・陸中沿岸には鎧を着用する剣舞があるので、それに対して「脱ぎ垂れ」を強調しているということもあるかと思います。

 それじゃあ脱ぎ垂れをつける剣舞が他の地域にないかというと、そういうことではありません。鬼剣舞含め、内陸の剣舞も脱ぎ垂れをつける団体が多くあり、鬼剣舞などの念仏剣舞のことを脱垂剣舞ということもあるようです。大口のデカさに比べると脱ぎ垂れのチャンチャンコが小さいので見過ごしがちですけれども。
 自分は中学生のころに朴の木沢念仏剣舞の脱ぎ垂れについて「飢饉で亡くなった子どもたちを供養するために、子どものチャンチャンコをつけてるんだ」と、教師から教えられました。岩手に来てからは、あんまりそういう説を耳にすることはないのですが・・・。
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 写真は、大ヶ生山伏神楽の「御神楽」。厚手の素材の着物を背中につけています。
 ぬぎだれは剣舞・神楽など様々な団体にあり、作り方・着用の仕方はさまざま。ジャンルや地域、さらに同じ団体の中でも演目や役によって異なるものを使い分けている場合があります。

※画像提供・撮影:笛吹童子 様

 by げんぞう
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by torira | 2007-07-25 20:53 | 芸能 | Comments(0)

一瞬にして結ばさる話

 盛岡市大ヶ生に伝わる大ヶ生山伏神楽の「〆切舞」は、権現舞を除くすべての演目を舞い終えたあと、最後に舞われます。幕側をのぞく舞台三方に張られた注連縄のうち、一箇所を最後に刀で断ち切るという、とても勢いのある舞です。まあ、うまく切れればのはなしですが。
 この舞では、途中にも「タスキを一瞬にして結ぶ」という見所があります(座敷系の田植踊でも一八さんがやってます)。
 まずは両手に持ちまして・・・
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 ・・・完成!
見ているぶんには、この前後の展開はなかなかイイものです。ところが、やっているがわは、
「輪っかが小さくなると装着しにくいんだよな。うまくいくかな。あ、やっぱ小さくなっちゃった。装着に手間取るから、心持ち早く装着の動作に入ろうかな。でも、次の動きばっかりやろうとする舞って、見てて気持ちよくないよな。あ、装着するタイミングになっちゃった。ああ・・・ぁぁ...」
と、実に情けない心持で一連の動作をやっていたりします(たぶん自分だけ)。

 by げんぞう
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by torira | 2007-07-17 18:54 | 芸能 | Comments(1)

花巻市土沢神楽、ヒメボタルの芸能祭

この土日は芸能を見て来ました。
土曜日は花巻市東和町土沢の鏑川神社祭宵宮で、土沢神楽を拝見。
ふるさと岩手の芸能とくらし研究会(長い)の会長所属の神楽です。
まず大勢の父兄が見守る中、子供たちの「しんがく」で幕が開けました。「鳥舞」の後は鮮やかな切れ味の「三番叟」。いつ見てもかっこいい「八幡舞」、花披露のあとはリクエストによる?「折敷(おしき)舞」、「天照五穀舞」でした。紫色の千早の袖がゆっくり降りて来ると夜目にも白いアマテラスの面が徐々に現れてくる場面は、いつもながらゾクっとしますね。
以上で神楽殿での舞を終わり、最後は社殿の中で権現舞をやって宵宮を締めくくりました。会長の権現舞、かっこいいのです。いつも思うのですが、早池峰の権現舞の下舞がもうちょっと長かったらもう少し楽しめるのになぁ。

日曜日は、ヒメボタルの乱舞が見たくて県北・折爪岳のヒメボタル鑑賞会郷土芸能発表会に行きました。あいにく台風の影響で山は霧雨。その上ホタルは今年は不良だそうで、ブナ林のところどころでチラッチラッと光るのを見るにとどまりました。
しかーし、山頂の建物の一角で行われた坂本七つ物(二戸市)、山内神楽(軽米町)、九戸神楽(九戸村)は単なるアトラクション以上のものがありました。特に山内神楽は子どもたちの「剣舞」「鳥舞」もなかなか良かったし、「ふうしょう荒神」は体格のいい若者が気迫満々豪快に舞って皆の視線を釘付けにしていました。一緒に行った友人のダンナも「あれロックですよね!すごいよ。面白かった」と喜んでくれたので、無理強いした甲斐がありました。
ひっつみのサービスや、寒かろうと炭火のおもてなしがあったりと楽しかったです。

by.事務局MA
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by torira | 2007-07-16 16:05 | 芸能 | Comments(0)