カテゴリ:芸能( 315 )

同じ鳥兜でも

盛岡市桜山神社のお祭りに奉納された石鳩岡神楽(花巻市東和町)を見てきました。
近くで拝見できていいのですが、撮影条件は暗い&動きが速いということでいつもキビしい。

今、岩泉町の中島七つ舞のかぶり物を作っていることもあり、視線は鳥兜に行く。
と。気づいたことがありました。
「鶏舞」では鳥兜(とりかぶと)のしころ(羽という団体もある)がほぼ水平になるようかぶられています。
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しかし、死ぬほどぎっちり締めてるなあ。

「翁」の場合も同様です。上側のしころの裏と下側のしころはともに黒一色であることがわかります。
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ところが、「八幡舞」の場合は、途中で片方をピッと立てるためでしょうか、しころは垂れた状態であることに気づきました。
鶏舞と八幡舞で違う鳥兜を使ってるのではなく、装着の仕方の違いだと思います。
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制作中の中島七つ舞の鳥兜は、二枚のしころがほぼ同じ大きさの早池峰系鳥兜とは違い、上が小さく下が大きい。
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そして表裏両面に色と飾りがあります。

もっかは、重ね貼りした和紙を切り抜き、その重なっている縁がバラけてこないよう、薄い和紙で縁取りしていく作業をしています。曲線が多いのでなかなかきれいに出来ず難しい。
鳥兜も作る石鳩岡神楽の笛方さんに訴えてみましたが、お答えは一言、
「うん、あれは難しいです」のみ。アドバイス、なし。
はあ〜 がんばるしかないか。
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この後は下地塗り、絵付け、ニワトリを作り、金銀紙で日月星を切って貼り、仕上げの塗装をし、鉢巻きを付け、組み立てれば出来上がり。道のりは遠いなあ。

 by.事務局MA
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by torira | 2017-05-29 16:41 | 芸能 | Comments(1)

鵜鳥神楽、若返る

5月3日は旧暦4月8日でした。普代村の鵜鳥神社のお祭りです。若緑が萌える五月晴れの日となりました。
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11時に着いたのに、神楽はもう「清払い」が終わって「大蛇退治」が始まるところでした。
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手さばき足裁きの鮮やかなオロチは、高校生の頃、巡行に参加していた芸達者な青年です。最近神楽に復帰されたという嬉しい話。
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「榊葉」を舞うのはこれがデビューという普代村職員。地元紙でも紹介されていましたね。教育委員会で鵜鳥神楽担当となったのがきっかけで、熱烈勧誘されて引き込まれたらしいです。いいことだ!

私も大好きな「松迎」。
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お待ちかねの「山の神」。盛大に米を撒いています。
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最前列でさかんに声援を送っていた地元の女性達が、山の神が太刀を取ったところで立ち上がって拝んでいます。これで鳥居集落の方達だということがわかります。
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最後の「恵比須舞」、舞手は釜石市から普代村に移住した話題の成長株です。
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漁師さんがご祝儀を釣り糸に結びつける場面がありました。
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鯛を持つ青年は田野畑村の出身で高校時代は野球部のキャプテン。これからが楽しみです。
他にも、これから神楽を覚えようという山田町出身の方もいらっしゃいました。
若い世代が次々に加わって底辺が広がった鵜鳥神楽。伸びシロは大きいです。次にお目にかかる日を楽しみにしています。

 by.事務局MA
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by torira | 2017-05-07 21:01 | 芸能 | Comments(0)

田野畑村の大宮神楽が舞い立ちます

復興祈願 大宮神楽
2月12日(日)
舞立ち 9時田野畑村・大宮神社 久々の舞い立ちです。8年ぶりとか。
昼神楽 12時開演 羅賀コミュニティセンター(田野畑村・旧羅賀小学校)三鉄田野畑駅から徒歩…15分?
新人さんが2名出るそうです。
入場無料。
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「大宮神楽は、大宮神社の『御神霊』を権現様に移して、無病息災、悪魔祓いなど幸せを祈って祈祷の舞をします」チラシより。

大宮神楽についてもう少し知りたいという方、どうぞ「とりら」6号(震災特集・1000円)をご一読ください。6ページを費やして紹介しております。

 by.事務局MA
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by torira | 2017-02-08 20:40 | 芸能 | Comments(0)

黒森の権現さん盛岡へ

前日の北上巡行に続き、1月29日は15年ぶりの黒森神楽盛岡巡行でした。
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火による浄化の儀礼。「火防せ」と言われています。火事から守って下さい。
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前売りも当日券も完売という状態で、もりおか町家物語館の浜藤ホールは満員です。行列のおしまいあたりで入ったのですが、前の座布団席がけっこう空いていて「ずずずいっと前へ」と誘導され、思いがけなく最前列で拝見する幸運に恵まれました。
芝居小屋ふうのしっとりと古風な設計ですが、照明などはしっかり整っていて良い会場です。

間近で「清祓い」を見る。うーん素晴らしい〜。
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「榊葉」。立ち返りという上半身を一回転させる所作がありますが、前半はまだしも後半になってからは連発になるのでよく転ばないもんだと素直に感心して見とれてしまいます。
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「岩戸開き」。
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「オロチ退治」で酒をらっぱ飲みするオロチ。
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オロチは頭に挿していた笹を両手にスサノオと戦います。
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改めて思うのですがなんで笹なんですかね。この笹の束ってウズメの採り物じゃないでしょうか。ひいては巫女舞で湯立てに使う笹と同じ物じゃないでしょうか。

続いて大好きな「松迎」。
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同じ配役で2001年、盛岡で友人達と行った「明解!かぐら講座 黒森神楽編」で舞って頂いています。大感激したっけなあ。場所は「おでって」の広場でした。
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おかげさまで翌年2002年には盛岡巡行の実現となったのでした。

「山の神」はまだあどけなさも残るフレッシュな舞手でした。若くて優秀な舞手が育っていて正直ウラヤマシイ。
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「恵比寿舞」では宿主さんとの掛け合いが。
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「もっとやりてぇども、オレらもこれから宮古まで帰んねばなんねぇからね。身固めしてお別れします」。と、会長さんの愉快なお話もここまで。
楽しく充実した4時間でした。見られて良かった。
「なして北上(前日の黒森神楽巡行)に来なかったのよ」と声をかけて頂いてうれしかったです。
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巡行は「じゅんぎょう」と読みます。権現様をたずさえての道行きを「行(ぎょう)」と見るのだそうです。
舞だけではなく、細かい儀礼やさまざまな決まりごとがとても多いのに、若い世代もよくこれらを身につけておられて感心してしまいます。引き替え、衣装にも手順にもいつも戸惑ってしまう私。。

とりらの募金からお花を差し上げました。
まだまだ続く神楽巡行。権現さんを味方に付けているとはいえ、けんのんな世の中ですので、3月の神上げまでケガや病気なく無事にお務めを果たされるようお祈りしています。

「あー黒森神楽が見たい〜!」という方、DVDが出ていますよ。
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昨年11月に宮古市グリーンピア三陸宮古で行った国指定10周年記念公演の映像です。
DVD4枚組5時間が送料込み5000円、ブルーレイ版は2枚組送料込み8000円です。
お問い合わせは黒森神楽後援会事務局 電話&FAX.0193-62-6447(宮古市市史編纂室)へどうぞ。

 by.事務局MA
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by torira | 2017-02-01 22:36 | 芸能 | Comments(0)

念仏剣舞を育てた里

10月16日、奥州市胆沢区南都田の公民館で行われた南下幅念仏剣舞の二百年を祝う
追善供養と巻物伝授式にお邪魔してきました。
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岩手の芸能で人気が高い鬼剣舞。南下幅念仏剣舞はその鬼剣舞の 源流と伝えられています。

仏教(密教)的な四方をあらわす四門=こちらでは「櫓(やぐら)」と呼ばれています=が「戌亥」の方角に立てられています(今回は都合上ちょっと角度が違うというアナウンスがありました)。四本の柱それぞれに東西南北をあらわす青白赤黒の布が巻かれ、中央の祭壇には黄色い布が。
先人供養の儀として、櫓をまわる「四方巡り」などが行われました。
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その後にお坊さんの読経と焼香があり、念仏剣舞が仏教に根ざした芸能であることをあらためて認識しました。

私は念仏剣舞が好きですが、正直言って演目構成については全然よくわかっていません。
詳しくは南下幅念仏剣舞保存会事務局の方が綴ってらっしゃるブログ「イマ、ココ、アシタ」や、県南の芸能を網羅する「祭の追っかけ」さんのブログを見て頂きたいと思います。

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「三方七巡り」を演じた「イマ、ココ、アシタ」の方には、次号の「とりら」で南下幅念仏剣舞を紹介して頂きます。まだ発行の見通しが立ちませんが(すみません!)お楽しみに。

雛子(保存会では「胴取り」というそうです)は最初、櫓の下にいますが、踊り手が動き出して大人の囃子が始まるにつれ、前に出て胴をめぐりながら打ちます。
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周囲で目に付いたのは、稲束を積み上げた見事な「ホニョ」です。そして立派なお屋敷の数々。
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今、剣舞供養塔は、明治時代にいちはやく耕地整理事業を行った地元の賢人、粟野善知翁の顕彰碑の敷地内に安置されています。
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先人の努力が南都田を豊かな穀倉地帯に保ってきました。長い剣舞継承の背景には、当事者の努力に加え、こうした地域の自治力と経済力があるのでしょう。
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ちょっとエッチな「カッカタ」をうら若い女性が踊ると聞くと驚きますが、堂々と演じてらっしゃって拍手。種を蒔く所作は神楽の「山の神」などでコメを蒔く場面に通じるかな、などと考えていました。
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八人で刀くぐり!
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そして近くには「角塚古墳」があります。日本の最北端に位置する古墳で、岩手県唯一の前方後円墳です。古くからの歴史を持つ地域なんですね。
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伝統がありながら後継者難に苦しんだ時期もありましたが、庭元さんはじめ関係者の努力により地域外の人や女性をメンバーに取り込み、新たな興隆期を迎えています。新しい庭元さん、太夫のみなさん、剣舞女子+1と子ども達の皆さん、これからも御活躍下さい!
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 by.事務局MA
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by torira | 2016-11-13 16:44 | 芸能 | Comments(0)

芸能募集の掲示

地域の芸能、担い手がいないという悩みを抱えている団体が数多くあります。
そこで、新聞広告を出したり、チラシ折り込みをしたりと、さまざまな努力がされています。
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盛岡市永井で目にしたポスター。
宅地開発が進み新住民がふえているこの地域ならではの工夫かと思います。

by げんぞう
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by torira | 2016-07-11 21:40 | 芸能 | Comments(0)

高松神社例大祭 2016

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by げんぞう
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by torira | 2016-06-14 18:30 | 芸能 | Comments(0)

隣のおしごと

地域の芸能をやっている人は何の仕事してるの?
「農家」。
「山伏」。
と言いたくなるんですが、そればっかりではありません。
もちろん今ではいわゆる「勤め人」が多いし、昔は昔でいろいろだったようです。

でも、ひとさまの仕事って、ホントにわからないもんだなあと近ごろ思うんです。



東京出張で高速バスを使う事があるんです。
現地での仕事って、実際はたいした時間じゃありません。
けっきょく待ち時間がものすごく長くなるんです。
で、東京駅のバス待合室にいると、あれはもう…いろんな人がいますね。
4月ごろの話です。
隣に座った50代後半らしき男性が、携帯でしゃべってました。

「ああ、どうもー。
え?いまバス待ってんの。
茨城空港にクルマ置いてるからさ、常磐線で行っても石岡からバスだから。
いや、ひどかったよ。
結局ずっと働かされて。
若いやつらはみんなかえっちゃって。
俺たち年寄り三人だけ残って、トラックの荷台で寝袋で寝かされたんだよ。
寝ながら、みんなで、どんだけブラック企業なんだって話して。
うん、ないの。何も。
もうかってるはずだよ。
1000だよ、1000。
ラーメンそんだけ作って。
200万とかなるのにさあ。
まあ、それで、あとはそれぞれ。
静岡とか愛知とか、俺は茨城に戻るしね。
で、そっちは?
おお、がんばったじゃない。
いや、平日で4万いけば立派なもんだよ。
半額でやっててそれだから、倍ってことでしょ。
だからさ、10日と20日の買い取りは、今度はやりませんってことでいいんじゃない?
手まわらなくなっちゃうよ。
で、明日出る?
いや、無理しなくていいよ。
俺出るから。
また次、京都で撮影あるけど、自衛隊3日休みますって言ってあるから。
引き継ぎだけメモしといて。
じゃあね」

ラーメン屋さんなのか、ブックオフの店員なのか、撮影スタッフなのか、自衛隊員なのか…もう、わけわかりません。
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by げんぞう
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by torira | 2016-06-04 19:33 | 芸能 | Comments(0)

ものもちがいい

2016年3月14日付けの当blog記事で紹介した画像。
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あの穴は何?
という質問をいただきました。

答えはこちらです!
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…って、よくわかりませんね。
締め太鼓です。

大ヶ生神楽の師匠(3月の記事で紹介したのとは別の方です)が自宅にもっていたもの。

こちらの師匠は先年亡くなられたのですが、
「太鼓ん中さ、文化だか文政だかって書いてら」
と話していました。
このたび、緒をほどいて皮と胴をはずしてみた次第です。
確かに年号らしきものは書いてありますが、どうも判然としません。

神楽に使ったこともあったようですが、主にさんさ踊りに使ったとのことです。
神楽・剣舞・さんさ踊りと、少なくとも3種類の芸能があった上大ヶ生集落のこと、用途はいろいろだったのかもしれません。
昨年ご遺族から上大ヶ生公民館に寄贈され、さっそく夏祭のさんさ踊りで活躍しました。

by げんぞう
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by torira | 2016-05-27 19:00 | 芸能 | Comments(0)

長者山虎舞

正月2日は、八戸市江陽のショッピングモール「ラピア」へ。
本屋に寄りながら長者山虎舞を見ようかなあ…という、ユルい新年です。


虎舞のお囃子は、小太鼓と大太鼓を打ち分けるドラムスの技が独特のうねりを生み出すのが魅力です。
今回も、買い物客の遠く向こうから聴こえてきたお囃子に、
「やっぱ、これだよなあ」
と。

そして、イベント広場にご一行が登場。
あれ。
ああ、こちらの虎舞は締め太鼓一つをお腹の前に吊るして打つタイプだった。
いや、でもイイお囃子です。
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虎をあやす
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高くなる
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子供を泣かす
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…などなど、「演者ご一行とお客さんの気持ち的な距離が近づく仕掛け」を次々と繰り出していく、この芸能の厚みを感じました。

 by げんぞう
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by torira | 2016-05-25 21:53 | 芸能 | Comments(0)