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うづらやき

 ちょっと古い話なのですが、2001年4月21日に仕事で遠野へ行った際に、「うづら焼き 21日・22日のみの予約販売」という貼り紙をお菓子屋さんの店頭でみかけました。よくわからないままま、お店に入って注文。お店の奥さんが出してきたのは、直径5cm前後の餅でした。
「いま時期しか売ってないんですか」
「そこの『うんなんさま』って神社のお祭りのときだけやってるんです」
「なんで『うづら』なんですか」
「よくわからないんです。昔は『うづら』の焼印をおしてたそうです」
「鳥の『うづら』の模様の焼印なんですかね」
「それもよくわからないんです」
「それに、『焼き』っていっても焼いてないですよね」
「ええ、それで『うづら餅』と変えたことがあったんですが、年寄りのかたから『いづから“餅”になりやんした』と言われてしまって、戻したんです」

 「うんなんさん」というのは遠野市中央通りの宇迦神社のことで、例年4月下旬に宵宮祭・例祭がおこなわれているのだそうです。「うづら焼き」は、そこで食べられるとのこと。
うづらやき_f0147037_1017123.jpg しかしその後いろいろと見ていると、必ずしもその時期・場所に限定された食べ物というわけでもないようです。きのうも遠野市内のショッピングセンター「とぴあ」の産直コーナーで、また購入しました。名称は相変わらずナゾですが、「焼いてないのに『焼き』」というのは、「かまやぎ」などと同様のセンスなのでしょう。
 気になるお味は、野性味あふれる肉汁が印象的なジビエ風味。というわけではなく、羽二重餅風の生地にコシ餡がくるまっていて、上品な仕上がりでした。

 by げんぞう

by torira | 2007-12-30 10:20 | たべもの | Comments(0)

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