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歌うサラリーマン

夕方5時過ぎ、バスからわらわらと降りてきた中のお一人が、歌いながら坂を降りて行きました。
歌といってもお経なんですこれが!
ブラックスーツの30代、仕事帰りとおぼしき男性でした。
(「般若心経」かな?だとYouTubeで覚えられますよ。)
http://www.youtube.com/watch?v=hLgYwkCE0PE

考えてみると、近頃は人中で歌う人というのが少なくなりました。
一昔前は自転車をこぎながら歌ってる人とか、銭湯で男湯から歌声が聞こえてくるとかいう光景、ありませんでした?

昔といってもだいぶ昔、かつては黙読というのがなかったそうです。
全部がぜんぶ「声に出して読む日本語」。声に出すと言葉に魂がこもって力を発揮すると考えていたといいます。言霊(ことだま)ってやつですね。
いやーそんな昔の感覚わかんないわ、って思う方は、「愛してる」という言葉を声に出していうのと心の中で言うのを比較してみてください。わかるでしょう。
「あのとき愛してると言えば良かった」てな歌詞がよくありますが、「愛してる」と言っていたらその言葉の力によって状況は変わっていたはずだ、という意味でしょう。力を持っているんです、声に出して言う言葉は。
歌うサラリーマン_f0147037_2236385.jpg

画像は遠野市の氷口御祝い。男女がそれぞれ別の歌を同時に歌って同時に納めるという不思議な御祝いです。
「おめでとうございます」はやはり口に出して言った方がいいですよね。

 by.事務局MA

by torira | 2007-11-22 22:40 | Comments(0)

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