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馬の鼻息

 民俗芸能を見て歩いていると、よく会う人というのがいます。よく会うからといってよく話すようになるかというとそれはいろいろなのですが。
 で、そんな「よく会う人」の一人、秋田のSさんとは何でだかよく話すようになりました。各地の民俗芸能をビデオに撮りまくって膨大な資料を持っている方です。たまに電話すると、こちらの話も「ふーん。ふーん」とよく聞いてくれる、いい兄貴ぶん。が、それ以上によくしゃべるんです。

「げんぞうさん、『能生の白山神社舞楽』見たすか?見てない!?うーん、見たほうがいい。なんてのかな、動きがすごいんだもの。すごい姿勢で、こう、じりじり・・・って。岩手の神楽とかみたく派手なんじゃないんだけど、古いなーって感じするなー。『見だなー』って思うもの。うーん。うーん。げんぞうさん見たほうがいい」

 こんな感じなんですが、数年前に二ツ井町郷土芸能合同発表会を見に行った際、いっしょにキリタンポ鍋を喰うことになりました。Sさんは
「オレいいから。いつも喰ってっから」
とのことで、同席だけしてたんですが、いちいち解説がはいるんですね。曰く
「セリは馬の鼻息でいいから。馬の鼻息って、あんまり煮なくていいってことだな。なんでだかそういうんだもの」
馬の鼻息_f0147037_2155195.jpg

 そんなわけで、いまでもセリ喰うたびに「馬の鼻息」を思い出します。

※なお、二ツ井町の番楽に興味ある方は「北方の滄海」をぜひご覧下さい。

 by げんぞう

by torira | 2007-11-02 21:06 | たべもの | Comments(0)

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