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住めそうだよなあ

 稲の乾燥にあたっての棒への掛け方には色々なものがあります。木の棒を1本の立ててそこに掛けていく「ホニョ」について奥州市水沢区黒石付近の田んぼの場合を紹介しましたが、今度は岩手県北に着目してみましょう。
 10月14日の青森県南部町苫米地付近の田んぼです。あ、岩手県じゃないや。
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住めそうだよなあ_f0147037_20405199.jpg ひときわ目を引くのが、「ゆとりの住まい型」(命名by俺)。三脚状に立てた棒に短めの棒でつくった桁をつけ、そこに稲を掛けていく・・・のだと思います。北西側の一方が開いています。このタイプは、4号線を走っていると岩手町御堂付近と二戸市金田一付近でも目にしました。
住めそうだよなあ_f0147037_20411016.jpg で、苫米地のその田んぼから数百m先の田んぼでは、ハセ掛け式のものもありました。ここでは3段ですが、山間部では、圃場ではなく屋敷のそばにもっと段数を多くしてつくるケースがよく見られます。

住めそうだよなあ_f0147037_2041471.jpg そして、さらに百mほど先に行くと「ゆとりの住まい型」と「ホニョ」っぽいものとが並んでいました。
 世間では「伊達藩ではホニョ、南部藩ではハセ」というような言い方をされることが多いようですが、実態はかなり入り組んでいます。

 by げんぞう

by torira | 2007-10-19 20:44 | 意匠 | Comments(2)

Commented by abe at 2007-10-19 20:54 x
県北のこの独特の風景、何かメルヘンチックですね。なかなかコツのいる技法ですね。早く霜が降りるからでしょうか?何かの対策でしょうね。県南のホニョですが、稲の掛け方の実に芸術的な物も有りますね。螺旋状に規則正しく穂が廻ってます。これも早く乾燥させる為なのでしょうね。長い稲作の中でいろいろ技術や文化が培われたのですね。
ところである教授が、八戸地方のエンブリは、稲作芸能ではないと結論づけたお話しをしてるようです。稗など雑穀に関連した芸能が発祥だと言うのです。論議を呼びそうですね。
Commented by げんぞう at 2007-10-24 23:31 x
螺旋のホニョは、天にネジこまれていく動きを感じますよね。
えんぶりは、摺りの動きが面白すぎて、いったいどうやってあの動きを思いついたものやら想像もつきません。
はやく小正月にならないかなあ。

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