再会のおでって芸能館

11/23(日)に盛岡市で「第42回おでって芸能館」が行われました。
昨年は「いわて北三陸編」だったので、今回は「いわて南三陸編」です。

トップは広田御祝い(陸前高田市)です。
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楽屋におじゃましたら全員女性だったのはちょっと意外でした。
もともとは漁師さんたちによる船上の唄だった御祝い。
戦前は広田町長洞地区の青年会活動の一環として披露されていたのがだんだん元気がなくなり、戦後は婦人達によって建て直され、踊りも振り付けて今のスタイルが出来上がったのだそうです。
基本的に地域の「喜びごと」(祝い事のことを沿岸ではよくこう言いますね)に招かれて唄い踊っています。

3.11の大震災では、浜辺の公民館に保管されていた太鼓も衣裳も流されてしまいました。
「でも長洞地区は結束の固いところなんです、色んなところから支援を頂いてね、半纏も新しくなったし、カンバン(沿岸で御祝いに配られる華やかな長い半纏)は寄贈して頂いたし、元気に再開できました。ありがたいことです」。
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お話されている会長さんが着ていらっしゃるのがそのカンバンです。
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今までこの団体の存在を知りませんでした。というか「団体」ではなく地域の活動として存在するこういう芸能がまだまだ他にもあるのでしょうね。
震災後の活動は今年2014年のお盆が最初、この日が2回目だったそうです。
些少ながら「とりら」の募金からお花を差し上げました。

上亰鹿子踊(大槌町)は「かみよ ししおどり」と読みます。
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お話していたら「盛岡の方からドロノキ提供の申し出があって、つい先日、臼澤鹿子踊りの方たちと盛岡に来て伐採をしました」とのことでした。
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幕踊り系鹿子踊りの髪=カナガラ、に必要なドロノキについては「とりら」7号をごらん頂きたいと思います。
未来へ!臼澤鹿子踊 〝神の森 どろの木〟へかける夢」というタイトルで臼澤鹿子踊の方に書いて頂きました。大槌町の鹿子踊りが力を合わせ、カナガラの材料であるドロノキの育成を自ら手がけるまでの話、そして震災の体験が読めます。
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さきの盛岡訪問は、晩秋にドロノキを伐採し越冬保存する実験なのだそうですが、せっかくの機会なのでカナガラを新しくしてきた、と輝くような白いカナガラを付けた頭でした。
こんな形で内陸の方が沿岸の芸能を応援するってとっても良いですね。

平七福神(大船渡市)は「ひら しちふくじん」と読みます。
先日拝見した大船渡郷土芸能祭の西舘の七福神とはさほど離れていない位置で活動していますが、やはりそれぞれのカラーがあるというのを感じました。
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パッと跳んですっと身を引いて腰を落とす、あの感じはカッコイイですね。
滞空時間が長い。若いってすばらしい。
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公演が終わった後。出演者のお一人が近づいて来て、思いがけない再会ができたとおっしゃいました。
「ずっと会えなくて、てっきり津波に流されたと思ってた知り合いが見に来てくれていたんです。世話になった方です。まさか会えるとは思ってなかったのでとてもうれしい。今日はここに来て良かった」という目がうるんでいました。
こういう場で再会が果たせることもあるのですね。こちらの胸もじーんと熱くなりました。

この「おでって芸能館」は、おでってを管理運営する盛岡市観光コンベンション協会の自主企画です。
春と秋の年2回行われ、秋は震災復興応援をうたって沿岸の芸能公演になっています。
昨年もそうですが、担当者が現地に足を運び「この芸能がすてき」と自分の目で集めた成果を楽しませて頂いています。
今回は客席も満員御礼。暖かい拍手や掛け声で出演者をもり立ててくださいました。
また来年の企画も楽しみに待ちましょう。

 by.事務局MA
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by torira | 2014-12-16 23:56 | 東日本大震災 | Comments(0)

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