さんさ踊りの今むかし

今のさんさ踊りは恐ろしいところまで行っていますね!
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先月末に行われた「もりおか郷土芸能フェスティバル」に行き、伝統さんさの一つ、清流会の若手〝わらべ連〟によるさんさ踊りを拝見しましたが、芸能としてのレベルの高さに度肝を抜かれました。
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振り付けが非常に複雑で華やかでありました。そしてフォーメーション(陣形)がどんどん変わる。それを小中高校生たちがきれいに踊り切るのです。

さんさ踊りは盛岡地方の盆踊りということになっていますが、ここでは、夏の宵に皆が三々五々集まってきて踊る・・という牧歌的なイメージからはるかに遠いところまで行っています。
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他の地域よりすぐれたさんさ踊りにしたいと考えたかなりの技術の持ち主が工夫をこらしたのでしょう。こんな芸能が来たら、そりゃあお花もはずもうというものです。

先日ある古本市で「紀元二千六百年記念 水分尋常高等小学校編 郷土教育資料」をふと手にしました。当初ガリ版刷りだったものを、1989年(平成元年)に紫波町の水分公民館が復刻した本です。

1940年(昭和15年)は、明治政府が定めた日本独自の紀元が2600年を迎えるとして、
戦意高揚と国民の精神の統合のために「紀元二千六百年の勅語」が出され、全国的なキャンペーンが展開されたのだそうです。
岩手県下でも「紀元二千六百年記念 」という副題を付けた郷土教育資料が、各地の小学校で制作されています。

戦前の芸能について何かわかるのでは?という淡い期待に反して、記述はほんの数行で終わっています。
「‥季節的なものとして、お盆を中心に若い男女のさんさ踊り(盆踊り)が方々で行われる。今は昔に比べて夜を徹して踊りつゞけるようなことはない。
 年寄り向けの物には念仏にちなんだ遊がある。農閑期を利用して隣近所の念仏仲間連中が一場に会して御詠歌和讃等を朗詠して終わり楽しく過ごす。
 この外、剣舞手踊りなどもあるが年々すたれて行くのは惜しい。」

いぜんは夜を徹してさんさ踊りを楽しんだってことですよね。
剣舞のことなんかももう少し書いておいてくれれば良かったのに!

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紫波町のお隣り、矢巾町の南矢巾さんさ踊りです。古風な衣裳が魅力的。でも踊るテンポはかなり速い。
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先の郷土教育資料では昔のお年寄りはみなさん念仏の心得があったということですね。水分地区は矢巾のすぐ南なのでここでも念仏が盛んだったのではないでしょうか。それが現れているのかな。。

それにしても「剣舞手踊りなどもあるが年々すたれて行くのは惜しい。」って、昭和15年ですでにそんなこと言われていたんだ。
ちなみに2014年現在、紫波町水分地区には剣舞は残されていません。紫波町全体を見ても残っているのは犬吠森念仏剣舞のみです。惜しかった。

 by.事務局MA
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by torira | 2014-02-24 21:54 | 芸能 | Comments(2)

Commented by わたなべ at 2014-02-25 20:03 x
さんさ踊りは、始めて見たのが「大沢さんさ踊り」でした。

山形では見たことの無い踊りで新鮮でしたし
沖縄の踊りと似ているという印象でした。

そして次に見たのが「大浦さんさ踊り」でした。

まだ2つしか見たことがありませんが

大沢さんさは、女性的で
大浦さんさは、男性的な感じで途中祈るような
しぐさが、すごく印象に残っております。
Commented by torira at 2014-02-27 23:18
大さんさ踊りが沖縄の芸能に通じるところがあるという、新鮮なご指摘を頂きました。ありがとうございます。
芸能好きという点では、岩手沿岸の方々は沖縄にひけをとらないものがあると思いますよ。
次はぜひ県北のナニャドヤラもご覧になってみてください。
ぜひ

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