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山の神につかってみる

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大ヶ生山伏神楽の「山の神」で用いられた幣束。
いつもは少し違った形なのですが、今回は師匠さんが
「正月に自宅の水場にあげるのと同じ形でつくってみた」
とのことです。

この神楽が伝わる盛岡市上大ヶ生では、何人か幣束を裁つことができる人がいます(「いた」と過去形にすべきか…)。
大昔からそうだったのかどうかはわからないのですが、この数十年はそういう状態でした。
多くの種類をつくれる方はその中で限られているようですが。

幣束や切り紙は、凝ったつくりのものや、種類の多様さが注目されているように思います。
それをつくる技術を持った方に対する関心も寄せられていることでしょう。
いっぽうで
「そんなにたくさんの種類をつくれるわけじゃないし、形もシンプルだけど、つくれる人がぼちぼちいる」
という地域のありようにも目を向けたいものです。

まあ、民俗芸能でも「演目の多い団体」「優れた演者」「儀礼の充実した団体」に注目があつまったり、口承文芸でも「記憶している話が多い話者」が重用されたり…というのが常なのでしょうけれども

 by げんぞう

by torira | 2014-01-25 19:05 | 意匠 | Comments(0)

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