瀧源寺の火事がもたらすもの

7月22日夜半、盛岡市大ヶ生の 瀧源寺が火事になり、木造の本堂を全焼しました。
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その後ろにあって熱で葉の一部が変色したシダレカツラが国の天然記念物だったため、あちこちで話題になりました。
枝が垂れるカツラは珍種とされています。盛岡市の樹木がカツラなのは、このシダレカツラがある所以だそうです。

瀧源寺は天正2年(1574年)開山、山号を「早池峰山」としています。
くだんのシダレカツラの原木は早池峰山の麓の山中で発見され、岳の妙泉寺(廃寺。今の早池峰神社境内にあった)とこの瀧源寺に植えられたと書かれたサイトを見つけました。
言い伝えでは、この寺のお坊さんが大迫の桂林寺に行った帰りに早池峰山麓で見つけ持ち帰ったとされています。

これらのエピソードは、大ヶ生が早池峰信仰圏だと言いたいのでしょう。
事実、大ヶ生の方のお話では、ここから峠を越えて砂子沢へ、そこから長野峠を通って大迫内川目に出る道を使って、早池峰山にお参りに行ったものだそうです。(明日は早池峰神社のお祭りですね)

が、問題はシダレカツラより寺そのものです。
本堂が焼けたということは、お盆にお参りできない、納められていた位牌が焼けてしまったなどの大事件で、地元では少なからぬショックを受けています。

寺というのは地域の公共の場であり、住民の心の要でもあります。
瀧源寺ですと、盆の十六日には毎年、下大ヶ生の高江柄念仏剣舞が奉納に訪れていました。
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2010年の高江柄念仏剣舞奉納
上大ヶ生の大ヶ生高舘剣舞も、お盆に回向を上げに来る年があります。
以前はお盆の境内でさんさ踊りが行われていました。城内さんさ踊りです。
これらのことが出来ない。

毎年8月17日は上大ヶ生の板橋神社のお祭りが行われ、我が大ヶ生山伏神楽と大ヶ生高舘剣舞の奉納が行われるのが通例でしたが、今年は寺の不幸に鑑みて神事のみ催行と決定されました。
えらいこっちゃ。

過疎化高齢化が進む大ヶ生で寺の本堂を再建するには、ずいぶん負担が重いと思われます。
シダレカツラは生育に問題ないとされていますが、瀧源寺の火事、人のくらしには大きな痛手となりました。

 by.大ヶ生山伏神楽MA
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7月28日撮影
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by torira | 2013-07-31 23:29 | 建造物・碑 | Comments(0)

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