現況報告10 大槌町の大神楽

今日は大槌虎舞協議会がご近所へ出張していらっしゃいました。
そこで伺った話と、城山虎舞さんにご紹介を頂いた大槌の松ノ下大神楽の方にお聞きした話をまとめてみます。

大槌町には大神楽が6団体ありますが、この度の震災でその殆どが大きな被害を受けていらっしゃいます。
何より手痛いのは、大切に受け継がれてきた古い獅子頭を失ってしまったこと。
末広町が地元である松ノ下大神楽の場合、ヤドと呼ばれる旧家には三百年と伝えられる獅子頭、太鼓などと共に保管されていましたが、なくなってしまいました。
大槌では獅子頭をまつっている家がたくさんあり、末広町だけでも20頭くらいはあったと言います。震災後、まだお互いの細かい情報が交換できていないのですが、今のところ見つかっているのはこのうち4頭だけです。

城内大神楽ではガレキから3頭を発見。火事の家から飛び出して橋のたもとに逃げ延びた獅子頭もあったそうで、「さすが神様」と話題になっています。
浪板大神楽は頭・道具類はほぼ大丈夫。
中須賀、安渡、吉里吉里の大神楽では頭・道具共にかなり厳しいようです。
どうやら吉里吉里には獅子頭を彫る方がいらっしゃるのですが、消息がわからない。職人さんは他の地区にもいるらしいのですが、獅子頭制作情報はまだこれからです。

助成金のお話もしました。神楽をやる気持ちは十分ある。しかし今はまだ生活で精一杯だし、大神楽の活動についての具体的な話はなかなか出てこない、が実情だそうです。

それに、お金があればすぐ獅子頭を作りたいか?というと少し違う。
神様が宿る獅子頭を粗末には扱えませんが、仮設住宅では神様を祀っておく場所がありません。生活がちゃんと復旧してからじゃないとお迎えできないというお気持ちのようです。
虎舞の場合も、頭は家が残った方が預かって床の間にうやうやしく安置しているとのことでした。
虎頭に付いている鈴が夜中にチリチリと鳴り出すという不思議なエピソードもひとかたならずあるとか。「神様は粗末にされないよ」と皆で頷き合っていました。

震災後、沿岸の方の心には信仰が生き生きと深く根を張っていることを再三知らされます。そんな場面に行き会うと心を動かされますね。

 by.事務局MA
f0147037_2265213.jpg

[PR]

by torira | 2011-07-09 22:19 | 東日本大震災 | Comments(0)

<< 夏まつり 権現様、大学へ行く >>