膨張するシシ

 東京タワーを抜いてスカイツリーが日本で最も高い建造物になるとか、富士山は3776mとか、けっこう高いものについては詳しい方が多いことかと思います。しかし、角館の「ささら」がものすごく高いということも忘れてはいけません。
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 ささらの一団がやってくると、視界に入った瞬間からどんどん膨張しはじめます。
 もともとカシラが大きいとかそういう話ではありません。

 何者をも見逃さない機敏さと、何かを凝視するようなタメをあわせもつ、カシラの動き。
 太鼓を打つという行為に拘束されるはずなのに、その様式美を逆に極限まで追求した手の所作。
 体重移動を先行させる動きを連発するために細心の注意が払われているつま先。
 そして、三匹のシシが鏡像的になったり相同になったりすることによって、観客の頭脳をかく乱するトリックの数々。

 そうして膨張する果てに、視界は覆い尽されてしまいます。気が付くと、ささらの一団が退場する後姿を見送っているのです。

 by げんぞう

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by torira | 2010-08-16 22:17 | 芸能 | Comments(2)

Commented by okuderazeki at 2010-08-17 07:54 x
日の出町の玉の内獅子舞見てきました。良い雰囲気でした。げんぞうさんが「ささら」に思い入れがあるのは、やはり三匹獅子舞の文化圏で育ったからでしょうか。日の出の人も熱狂的でした。7演目1日がかりで3カ所で演じました。庭を造って幣束を回してまるで神楽舞台のようでした。
Commented by げんぞう at 2010-08-19 22:04 x
okuderazekiさま、おつかれさまです。
あと1ヶ月もすれば、こんどは平井の「鳳凰の舞」。
風流が濃厚な地域ですよね。

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