見たほうがいい

 「収蔵古文書展」・・・なんとも地味なタイトルです。久々に都南歴史民俗資料館の前を通ったので寄ってみたところ、この特別展が開催されていました。
 まず目をひくのは、志和稲荷街道の地図です。いま現在のメインルートとは違った道どりをしている点が新鮮です。藩内の各役職の禄高を記した文書も、見ごたえ充分。重臣だけではなく、桶職人など末端の役職についても細かく記載されており、データベース的な迫力があります。
 ほかにも、展示されている史料は租税・凶作・一揆・生活・武術などさまざま。身近なところでは、「旅先で足にマメができたら」などを記した民間療法集のようなメモも笑えます。全体として、藩政末期肝煎・検断の家が所蔵していた史料が充実しており、当時の世の中について様子を詳しく知ることができます。
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 地味なタイトル。そして低予算の中でやっていることが展示の雰囲気からもにじみ出ています。それなのに、一つ一つの展示に見入ってしまう。ぐいぐい引き込まれてしまう。何なんだろう。これはやはり、収蔵史料の豊富さと、館長さんの地道な翻刻作業の成果によるものでしょう。こういった資料館の場合、“生活に身近でレトロ感のあるものを展示する企画”が近頃は人気を集めているように思います。それももちろん楽しいのですが、やっぱりこういう重量感のある企画はイイ。館長さんによると「こういった収蔵古文書展は開館したあたりに1回やったぐらい」とのこと。ぜひ続編にも期待したいものです。そして、翻刻資料もぜひ冊子にしてほしい。


都南歴史民俗資料館「収蔵古文書展」
盛岡市湯沢1-1-38
9月1日(火)~9月30日(水)
開館時間:9:00~16:00
休館日:月曜日 (国民の祝休日にあたる場合は直近の平日)
入場料:無料


 by げんぞう

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by torira | 2009-09-12 18:47 | 催しもの | Comments(0)

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