岩手県内陸北部・青森県三戸郡の「七つ物」

 神楽と七つ物のご縁は、岩手県沿岸中北部に限りません。岩手県内陸北部から青森県三戸郡にかけて、神楽の演目に七つ物を含むものがあります。二戸市や三戸町などでは現在でも演じられていますし、一戸町の七つ物にも、神楽の舞手が関わっていたものがあると伝えられています。
 ただし、「一戸町の郷土芸能」(平成4年 一戸町教育委員会)では、一戸町においては「神楽と七ツ物の結びつきは薄いものと考えざるを得ない」と結論づけています。その根拠として挙げていることを要約すると下記の4点になります
 ・七つ物は神楽に比べると祈祷性が弱い
 ・神楽のメンバーは通常12名だが、七つ物はそれ以上の人員を要する
 ・神楽で通常は用いられない道具を七つ物では使う
 ・七つ物は特定の神社の祭礼で行われる場合が多いが、神楽は春祈祷で移動しながら広範囲で演じられる
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 この4つの点、一戸以外では必ずしもあてはまらないものもあります。そして、二戸市以北のいくつかの神楽では、この「『七つ物』と『それ以外の演目』」の間に上記4点の違いはありつつも、一つの芸能集団が演じているわけです。
 しかし、この4点の指摘は重要だなあと思います。こうやって比べることで七つ物の性格が明らかになってくるわけです。
 ・・・と、そこに行く前に、「笛吹き改め」様がふれている県南部に目を向けてみましょう。(つづく)
 
 by げんぞう

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by torira | 2009-06-19 20:43 | 芸能 | Comments(0)

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