三匹の。

 三匹シシはなぜ三匹なのか。
「季刊 東北学  第2期・第12号(2007年夏) 特集<獅子舞とシシ踊り>」所収の「三匹シシ舞の起源と芸能化の過程について」で、小島美子氏は、“『女ジシ隠し』を演じるため”という説を紹介しています。
 北東北のシシ踊でも、やはり「女ジシ隠し」の演目があります。シシ踊にはシシの数が8頭などたくさん出る団体も多いわけですが、確かに女ジシ隠しの場面では主に三匹のシシが演じています。ところが、これらのシシ踊で「女ジシ隠し」以外の演目でも三匹になる場面がよくあります。
 女ジシ隠しとのかかわりはさておきとして、一見すると三匹ではない北東北のシシ踊でも、「三匹」というのはひとつのポイントになっています。
 さて、本田安次はえんぶりと三匹シシの類似を指摘しています。駒踊でも三宝荒神という演目で三人が対になる場面があります。大日堂舞楽や一部の山伏神楽・南部神楽では鳥舞・みかぐらが3人によって舞われています。
 全体として、「動物に扮する3匹の芸能」というものが浮かび上がってくるのではないか。
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 しかしまあ、糠部以外の田植踊のエンブリは2名のケースが多いし、神楽の鳥舞もどちらかといえば2名のケースが多い。シシ踊も、「大勢のシシのうち一部の者が踊る場面」では、前述のように3名の場合もあるんだけど、2名・4名で踊る場面もあるし・・・。
 数字の扱いには気をつけなければ。
 by げんぞう

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by torira | 2009-05-11 21:01 | 芸能 | Comments(0)

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